中国国際サプライチェーン博で語られた中国・ポルトガル連携のいま video poster
世界のサプライチェーンが揺れる中、中国とポルトガルがどのように連携を深めようとしているのか。最近開催された第3回中国国際サプライチェーン博覧会での対談から、そのヒントが見えてきます。
第3回中国国際サプライチェーン博覧会とは
第3回中国国際サプライチェーン博覧会は、その名の通りサプライチェーンをテーマにした国際的な展示会で、企業や専門家が集まり、グローバルな供給網のあり方を議論する場となっています。2025年現在、産業チェーンにはさまざまな圧力がかかっており、このような対話の場の重要性は高まっています。
今回、CGTNのXu Yi記者はポルトガル中国商工会議所の事務総長であるベルナルド・メンディア氏に話を聞き、サプライチェーンをめぐる中国とポルトガルの関係について意見を交わしました。
ポルトガル企業から見た中国のサプライチェーンの強み
メンディア氏が強調したのは、中国のサプライチェーンにおける卓越した組織力と調整能力です。複雑なグローバル供給網の中で、多くの企業や地域を結びつけ、安定したネットワークを維持できる点に注目しているといいます。
「組織力」と「調整力」が生む安定感
現在の産業チェーンには、不確実性やコスト上昇などのプレッシャーが重なっています。その中で、中国が持つ組織面の強さとコーディネーション能力は、サプライチェーン全体の安定に寄与しているとの見方です。
メンディア氏は、中国が各国の企業と連携しながら、原材料の調達、生産、物流、販売までを一体的に動かせる点を評価しており、これが世界の供給網にとって重要な役割を果たしているとしています。
ポルトガルが中国市場との関係を深めたい理由
同氏はまた、ポルトガル側が中国市場との関わりをさらに深めたいという強い意欲を示しました。その背景には、両国の消費者にとってのメリットがあります。
- 中国の大きな市場と生産能力を活用することで、ポルトガル企業は競争力を高めやすくなる
- 協力が進むことで、両国の消費者にとって価格や品質の面で選択肢が広がる
- 長期的には、より安定した供給と多様な製品・サービスの提供につながる
メンディア氏は、こうしたウィンウィンの構図こそが、中国とポルトガルの連携を一段と深める原動力になるとの考えを示しました。
TCLはサプライチェーン革新でハイテク企業グループへ
一方、CGTNのZheng Junfeng記者は、TCL工業控股の副総裁・何軍(He Jun)氏にインタビューを行い、企業内部から見たサプライチェーンの変化について話を聞きました。
何氏は、TCLがサプライチェーンの革新と高度な製造能力を軸に、ハイテク企業グループへと進化していると説明しました。単なる製造拠点としてではなく、技術開発と製造を統合した企業体をめざしている姿が浮かび上がります。
サプライチェーンを起点にした「ものづくり」の高度化
TCLが重視しているのは、サプライチェーンを単なるコストの源泉として見るのではなく、イノベーションのプラットフォームと捉える発想です。
- 部品調達から製品組み立てまでのプロセスを見直し、効率化と品質向上を同時に追求する
- 先進的な製造技術を取り込み、付加価値の高い製品を生み出す基盤とする
- グローバルなネットワークを通じて、市場の変化に迅速に対応できる体制を構築する
このように、サプライチェーンの革新は企業全体の転換戦略と直結しており、中国企業がハイテク分野で存在感を高めていく上で重要な鍵となっています。
2025年のサプライチェーンをどう見るか
2025年12月現在、世界のサプライチェーンは依然として不透明感を抱えています。その中で、中国とポルトガルの対話や、TCLのような企業の取り組みは、次のようなポイントを示していると言えます。
- サプライチェーンは、単なるコスト削減の仕組みから、協力とイノベーションの基盤へと変化している
- 中国の組織力・調整力は、グローバルな供給網の安定にとって重要な要素と見なされている
- 中欧間の連携強化は、企業だけでなく消費者にとっても選択肢を広げる可能性がある
通勤時間やスキマ時間に国際ニュースをチェックする読者にとって、サプライチェーンの話題は一見遠いテーマに見えるかもしれません。しかし、店頭に並ぶ製品の価格や選択肢、テクノロジーの進化の裏側には、こうした国際的な連携と企業の戦略があります。
今回の中国国際サプライチェーン博覧会での対談は、中国とポルトガル、そして世界の消費者をつなぐ新しい動きの一端を映し出していると言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








