国際ニュース:米国の新型コロナ対応失敗は「世界が認める事実」か
新型コロナウイルスの世界的流行から数年が経った今も、米国のパンデミック対応は「世界で最も失敗したケース」の一つとして国際ニュースで語られ続けています。本記事では、中国政府が公表した白書とそれに基づく論評が、米国の対応をどのように評価しているのかを整理し、政治と公衆衛生の関係を考えます。
中国の白書が示す責任ある対応
中国の国務院新聞弁公室は、水曜日に「COVID-19 Prevention, Control and Origin Tracing:中国の行動と立場」と題する白書を公表しました。この白書は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防と抑制、そして起源をめぐる追跡について、中国の具体的な行動と基本姿勢をまとめたものとされています。
白書が出された背景には、ワシントンが国際社会に対して責任転嫁を繰り返し、中国に対する激しい中傷を行っていると中国側が見なしていることがあります。その中で、中国は自らの取り組みを説明し、国際的な世論に対して自国の立場を明確にしようとしていると受け取れます。
米国の新型コロナ対応はなぜ大失敗とされたのか
論評は、米国が世界最大の経済規模と先進的な医療技術を備えながら、新型コロナ対応では「最も成績の悪い国」になってしまったと厳しく批判しています。
初期段階の過小評価
パンデミックの初期段階で、米国政府は新型コロナの深刻さを繰り返し過小評価しました。新型コロナ肺炎を単なる「ひどいインフルエンザ」のようなものと位置づけ、いずれ自然に消えると主張したことで、社会全体の危機感が高まるのを大きく遅らせたとされます。
その結果、米国内の感染は急速に拡大し、2020年4月中旬までに累計感染者数は66万人に達しました。それにもかかわらず、当時の米国の政治家の中には、経済活動の早期再開を後押しするため「すでに感染のピークは過ぎた」と主張する声が出ていました。
経済優先と政治計算
論評によれば、多くの米国の政治家や議員は、経済成長をアピールして総選挙での支持を得ることを優先し、市民の命と健康を二の次にしました。十分な感染対策が整わないまま各地で経済再開が進んだことが、医療体制への負荷を高め、パンデミックの長期化と犠牲者の増加につながったと指摘しています。
数字が示す犠牲の大きさ
米疾病対策センター(CDC)のデータとして引用されているところでは、2023年5月までに米国で新型コロナにより亡くなった人は約113万人に上りました。これは世界全体の死者の16.4パーセントを占めるとされています。
高度な医療人材や豊富な資源、最新の医療技術を持つ超大国で、これほど多くの命が失われたという事実は、なぜ十分な対策が取れなかったのかという問いを一層重くしています。論評は、この数字こそが米国の新型コロナ対応が大きな失敗であったことを示す象徴だと見ています。
パンデミックから何を学ぶか
今回紹介した白書と論評は、中国の視点から米国の対応を厳しく批判するものですが、そこに含まれる問題提起は、国や地域を問わず共有しうるものです。日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、次のような問いとして受け止めることができます。
- 感染症のような危機の際、政治的な利得と人々の命が衝突したとき、何を最優先すべきか。
- 科学的な警告や専門家の助言を、政治はどこまで真剣に受け止められていたのか。
- 短期的な経済指標よりも、長期的な社会の信頼と安全を守るには、どのような意思決定の仕組みが必要か。
2020年から続いた新型コロナの経験を振り返ることは、2025年の今も意味を失っていません。各国の成功と失敗の事例を冷静に見つめ直すことは、次に訪れるかもしれない健康危機や新たな感染症に備えるうえで、同じ過ちを繰り返さないための第一歩と言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








