国際ニュース:習主席「上海協力機構は世界平和と発展の積極的な力」 video poster
8日、中国北部の港湾都市・天津で開かれた上海協力機構(SCO)国家元首会議(第25回)で、中国の習近平国家主席は、SCOは世界の平和と発展に向けた積極的な力だと強調しました。
天津でのSCO首脳会議で示されたメッセージ
習主席は会議の基調演説で、上海協力機構は世界の統治のあり方(グローバル・ガバナンス)について、新しいビジョンを最初に掲げた枠組みだと位置づけました。そのビジョンの柱として挙げたのが、次の3点です。
- 広範な協議
- 共同の貢献
- 共有される利益
これらを通じて、SCOは「真の多国間主義」を実践していると述べました。
さらに習主席は、SCOは国際的な公平と正義の側に立ち、文明間の包摂と相互学習を重んじ、覇権主義や力による政治に反対してきたと強調。その結果として、SCOは世界の平和と発展を支える積極的な力になっていると語りました。
「真の多国間主義」とは何か
習主席の説明から浮かび上がる「真の多国間主義」は、一部の国だけで物事を決めるのではなく、多くの国や地域が関わり、話し合いと貢献、利益の共有を重視する姿だと捉えることができます。
協議・貢献・共有というプロセス
ポイントは、プロセスが段階的につながっていることです。
- 広範な協議:できるだけ多くの関係者が議論に参加し、立場の違いを踏まえながら方向性を探る。
- 共同の貢献:合意した目標に向けて、各国・各地域がそれぞれの能力に応じて役割を果たす。
- 共有される利益:成果が一部に偏らず、より多くの人々や地域に行き渡るようにする。
習主席は、こうしたプロセスこそが多国間協力のあるべき形であり、SCOはその実践を目指しているというメッセージを発した形です。
文明間の包摂と相互学習の重視
演説では、文明の違いに関する視点も強調されました。習主席は、SCOは文明間の包摂と相互学習を掲げていると述べています。
これは、文化や歴史、価値観の異なる国や地域が対立するのではなく、お互いの違いから学び合うことを重んじる姿勢を示したものといえます。多国間の枠組みが機能するためには、経済や安全保障だけでなく、相互理解や信頼の土台が必要だという考え方ともつながります。
覇権主義への反対と「積極的な力」という自己規定
習主席はまた、SCOは覇権主義と力による政治に反対していると述べました。ここでいう覇権主義とは、一方的な力を背景に他国に自らの意向を押しつけるようなあり方を指します。
そのうえで、SCOが国際的な公平と正義を重視する立場にあることを強調し、世界の平和と発展に対して積極的な力となっていると評価しました。単に対立や不安定要因を抑えるだけでなく、協力や発展を前向きに形づくっていく存在でありたい、という自己規定とも受け取れます。
今の世界で多国間協力に何が求められるのか
地政学的な緊張や経済の不確実性など、グローバルな課題が複雑さを増す中で、各国が多国間の枠組みをどう位置づけるのかは、国際ニュースでも注目されるテーマになっています。
今回の習主席の発言は、SCOという多国間の枠組みを、次のようなキーワードで語ろうとする試みだと言えます。
- 公平と正義
- 包摂と相互学習
- 覇権主義への反対
- 世界平和と発展に向けた積極的な力
どのような多国間協力が望ましいのかという問いに、SCOとしての答えを提示した形とも受け止められます。
読者への問いかけ:多国間主義をどう考える?
国際ニュースを日常的に追う私たちにとっても、今回のメッセージは次のような問いを投げかけています。
- 多国間の場での「公平さ」とは、具体的にどのような状態を指すのか。
- 協力の成果や利益を、どのように共有すればより多くの人が恩恵を受けられるのか。
- 文明や文化の違いを尊重しながら、共通のルールや価値をどう形づくるのか。
天津でのSCO首脳会議で語られた言葉は、中国とSCOの役割を示すだけでなく、私たち一人ひとりが多国間主義や国際協力をどう捉えるかを考えるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
President Xi: SCO is proactive force for world peace and development
cgtn.com








