イスラエルがダマスカスを空爆 シリア南部衝突で緊張高まる video poster
イスラエルによる空爆で、シリアの首都ダマスカス中心部にある大統領宮殿周辺やシリア軍総司令部の一部が破壊されたと地元メディアが伝えています。南部スウェイダ県での衝突と結びついた今回の攻撃は、シリア情勢の緊張が一段と高まっていることを示しています。
ダマスカス中心部を狙った複数の空爆
地元メディアや目撃証言によると、現地時間の水曜日、イスラエル軍はダマスカスに対して少なくとも5回の空爆を行い、その多くがシリア軍総司令部を狙ったものだったとされています。建物の一部は破壊されたと報じられ、軍中枢を直接的に標的とした攻撃となりました。
この空爆は、南部で続く衝突の中で行われたもので、緊張がエスカレートしていることを象徴する動きとみられます。
大統領宮殿周辺にも被害 象徴的な標的
ダマスカス中心部のウマイヤド広場にあるシリア軍総司令部からは、地元テレビ局の映像で黒い煙が立ちのぼる様子が確認されたとされています。また、シリアのアル・シャアブ大統領宮殿近くの地域にも別の空爆があり、宮殿が建つ山の上に白い煙が上がる光景が報じられました。
大統領宮殿周辺や軍総司令部といった国家の象徴的な施設が標的となったことは、シリアの暫定当局に対する強いメッセージと受け止められかねません。
南部スウェイダの衝突への報復か
今回の一連の攻撃は、南部スウェイダ県で続くドルーズ派住民との衝突をめぐり、シリアの暫定当局を狙った報復とみられると伝えられています。イスラエル側の公式な説明は今のところ伝えられていませんが、標的やタイミングから、南部情勢と深く結びついた軍事行動であることがうかがえます。
地元の人権監視団体として知られる団体も、ダマスカスでの空爆が複数回にわたり行われたと報告しており、短時間に集中的な攻撃が加えられた形です。
負傷者の報告と情報の食い違い
今回の空爆について、現時点では死傷者の有無など詳しい情報は明らかになっていません。公式なコメントも出ていないとされています。
一方で、同じ水曜日の早い時間帯に行われた軍施設への別の空爆については、国営テレビ局アル・イクバリヤが「イスラエルの攻撃」と伝え、民間人2人が負傷したと報じました。時間帯や標的の異なる攻撃が重なっている可能性があり、全体像の把握は容易ではありません。
シリア情勢はどこへ向かうのか
首都ダマスカスの中心部、大統領宮殿周辺、軍総司令部といった場所が直接攻撃対象となったことは、現地の人々に強い不安を与えていると考えられます。特に、政治や軍の中枢がある首都が戦闘の舞台となることは、衝突の段階が一段上がったことを示唆します。
南部スウェイダでの衝突とダマスカス空爆が結びついているとすれば、地方での対立が首都に波及し、緊張の連鎖が生まれるおそれもあります。今後、シリアの暫定当局、イスラエル、周辺地域の動きがどのように変化するのか、注意深く見ていく必要があります。
日本からニュースを追う私たちにとっても、今回の出来事は「遠い国の話」ではなく、国際秩序や安全保障の不安定さをあらためて映し出す出来事として捉えられそうです。
Reference(s):
cgtn.com








