フォルクスワーゲンCEO「中国市場の競争が世界の自動車イノベーションを加速」 video poster
ドイツの自動車大手フォルクスワーゲングループのオリバー・ブルーメCEOは、中国の自動車メーカーとの競争がイノベーションを後押しし、世界の自動車産業全体に利益をもたらしているという見方を示しました。上海で開かれた中国国際輸入博覧会の会場で、CGTNの王天宇(Wang Tianyu)記者のインタビューに応じた発言です。
中国市場が「イノベーションのエンジン」だと語る理由
ブルーメCEOは、いわゆる中国市場が自動車分野のイノベーションを力強く牽引していると評価しています。特に、中国の自動車メーカーとの激しい競争が新しい技術やサービスを生み出す原動力になっていると指摘しました。
単なる価格競争ではなく、新しい機能やデジタルサービス、環境性能などをめぐる競争が進むことで、業界全体の水準が引き上げられているという見方です。
「競争は脅威ではなくプラス」──グローバル産業への波及
ブルーメCEOは、中国の自動車メーカーとの競争を「脅威」ではなく、イノベーションを促す「プラスの要因」として捉えています。その結果として、世界の自動車産業全体が恩恵を受けていると語りました。
こうした認識の背景には、次のようなポイントがあります。
- 多様な企業が競い合うことで、新技術の開発や実用化のスピードが上がること
- ユーザーのニーズに応えるため、品質や使いやすさの基準が一段と高まること
- 環境負荷の低減や新しいモビリティサービスなど、社会全体にとってプラスとなる取り組みが広がりやすくなること
2025年現在、自動車産業は電動化やコネクテッドカー(通信機能を備えた車)などの大きな転換点にあります。その中で、中国市場での競争を通じて生まれた技術やビジネスモデルが、他地域の市場にも波及していく構図が強まっているといえます。
中国国際輸入博覧会という場の意味
今回の発言は、上海で開かれた中国国際輸入博覧会の会場で行われたCGTNのインタビューの中で飛び出しました。海外企業にとって、この博覧会は中国市場との関わり方や今後のビジネスの方向性を示す場にもなっています。
その場で、フォルクスワーゲンのトップが「中国の競争が世界のイノベーションにプラス」と語ったことは、同市場を長期的なパートナーとして重視している姿勢を示すメッセージとも受け止められます。
日本の読者・企業への示唆
ブルーメCEOの発言は、日本の読者や企業にとってもいくつかの示唆を含んでいます。
- 中国市場で起きている技術競争やサービスの進化は、日本を含む世界の自動車ユーザーの選択肢を広げる可能性があること
- 激しい競争を「脅威」として距離を置くのではなく、「学びと連携の機会」としてどう生かすかが問われていること
- 国境を越えたイノベーションの連鎖の中で、どのように自社の強みや地域の特性を位置づけるかを考える必要があること
海外のトップ企業が中国市場をイノベーションの重要な源泉と見なしているという事実は、アジア発の技術やビジネスモデルをどう日常の意思決定や投資判断に取り込むかを考えるきっかけにもなりそうです。
これからの自動車ニュースをどう読むか
今回の発言は、単に一社の経営者コメントにとどまりません。自動車産業が国境を越えて結びつきながら変化していくなかで、「どの地域の競争が世界全体のイノベーションを押し上げているのか」を考える視点を与えてくれます。
今後、自動車やモビリティに関するニュースを見るときには、中国を含むアジアの動きが、世界の技術トレンドやビジネスのかたちをどう変えていくのかという点にも注目していきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








