韓国警察、戒厳令巡り首相ら11人の聴取要請
韓国で2025年12月3日に宣言された戒厳令をめぐり、警察が首相や外相、情報機関トップら閣僚11人に対し、事情聴取への出頭を求めました。韓国政治と民主主義にどのような影響を与えるのか、日本語で整理します。
戒厳令宣言をめぐり、警察がトップ官僚の聴取を要請
韓国警察は火曜日、先週12月3日に尹錫悦(Yoon Suk-yeol)大統領が行った戒厳令の宣言をめぐり、関係者から事情を聞くため、閣僚らの出頭を要請したと明らかにしました。
警察によると、出頭要請を受けたのは計11人で、Han Duck-soo首相に加え、前国防相のKim Yong-hyun氏、前行政安全相のLee Sang-min氏、現職のCho Tae-yul外相、そして国家情報院(National Intelligence Service)のトップであるCho Tae-yong院長などが含まれています。
なぜ閣僚と情報機関トップが対象なのか
これらの11人は、戒厳令宣言の前後に開かれた閣議に出席していたとされています。警察は、宣言に至る過程や、その後の政府対応についての意思決定プロセスを確認しようとしているとみられます。
具体的には、次のような点が焦点になる可能性があります。
- 戒厳令を検討し始めた時期やきっかけ
- 閣議でどのような懸念や反対意見が出たのか
- 戒厳令の範囲や期間について、誰がどのように決定したのか
- 宣言後の治安・行政対応をどう調整したのか
こうした点を洗い出すことで、戒厳令の発動がどのような議論を経て行われたのか、手続き上の問題がなかったのかを明らかにしようとしていると考えられます。
国家捜査本部「必要なら法的措置も」
この案件を担当する韓国警察の国家捜査本部は、対象となる閣僚や当局者が出頭要請に応じない場合、法的措置を講じる可能性も排除しないとしています。
具体的な方法については明らかにされていませんが、一般的には、裁判所の令状に基づく強制出頭など、より強い手段が検討されることになります。警察が早い段階から「法的措置」に言及したことは、今回の事案を重く見ていることの表れとも言えます。
戒厳令とは何か――基本をおさらい
戒厳令とは、治安や国家安全保障に重大な危機があると判断された場合に、政府が一部の権限を軍などに移し、通常の法制度とは異なる特別な体制を敷く仕組みのことです。多くの場合、市民の移動や集会の自由が制限されたり、軍が治安維持に関与したりすることが想定されます。
そのため、戒厳令の宣言は民主主義や人権に大きな影響を与えうる決定であり、どの国でも厳格な手続きや議会の監視が求められます。今回、韓国で警察が閣僚らの事情聴取に踏み切った背景には、こうした決定の重さがあります。
韓国政治と民主主義への影響
現職の首相や外相、情報機関トップを含む11人に対し、警察が一斉に出頭を求めたことは、韓国政治に大きな波紋を広げる可能性があります。
一方で、司法や警察が政府の意思決定を検証しようとする動きは、権力のチェック機能が働いているとも言えます。今回の捜査が、どこまで透明性を持って進められるのかが、国内外から注目されるポイントになりそうです。
日本と東アジアにとっての意味
韓国は日本にとって、経済・安全保障の両面で重要なパートナーです。韓国の政治状況は、日本企業の投資環境や、日韓協力、さらには東アジア全体の安定にも影響しうる要素です。
12月3日の戒厳令宣言と、その後の警察捜査の行方は、今後しばらく国際ニュースの重要テーマとして追い続ける価値があります。newstomo.comでは、続報が入り次第、日本語で分かりやすくお伝えしていきます。
Reference(s):
South Korean police call cabinet members, spy chief for questioning
cgtn.com







