欧州議会の対イラン決議に反発、イラン議員が「内政干渉」と非難—IRGC巡り応酬
欧州議会がイランの人権状況をめぐる決議を採択し、イスラム革命防衛隊(IRGC)の「テロ組織」指定を求めたことに対し、イランの議員が2026年1月25日、強く反発しました。人権と安全保障の論点が交差し、欧州とイランの距離が改めて浮き彫りになっています。
何が起きたのか:欧州議会が「反イラン決議」を採択
イラン議員団の説明によると、欧州議会は1月22日に採択した決議で、イラン当局が「国内の最近の騒乱(unrest)」の過程で人権を侵害したと非難し、さらにIRGCをテロ組織として指定するよう求めました。
イラン議員側の主張:「明白な介入」「責任を負うべき」
イラン議員は声明で、この決議を「イランの内政への明白な介入(intervention)」だと位置づけました。そのうえで、決議の狙いは欧州連合(EU)が抱える内部問題に欧州議会が対処できていないことを覆い隠すためだ、という見方を示しています。
声明のポイントは、次のように整理できます。
- イラン国内の暴動をあおったとされる「テロ」勢力が、特定の国々の情報機関と「直接かつ組織的」に接触していたことを示す「信頼できる証拠」がある
- その結果、騒乱の中でイラン人の殺害が「主導され、支援された」と主張
- 欧州議会や「干渉的」な欧州の政府は、イランに対する「テロ行為」を支援・助長した法的・政治的責任を負い、説明責任を問われるべきだ
- IRGCは「西アジア地域での対テロに最も重要な役割を果たしてきた」とし、テロ指定を求める動きは「不当な告発」だと反論
背景:通貨安をきっかけに広がった抗議と、暴力化の連鎖
今回の応酬の背景には、昨年12月下旬からイラン各地で起きた抗議行動があります。急激な通貨リアルの下落を受けて始まった抗議は当初は平和的だったものの、その後、暴力を伴う局面へと拡大し、死傷者が出たほか、公共財産やモスク、政府施設、銀行などへの被害が発生したとされています。
ユーザー提供情報によれば、テヘラン(イラン当局)は一連の動きについて、米国とイスラエルが関与しているとして非難しています。
焦点:人権・制裁・安全保障が同じテーブルに載るとき
欧州議会の決議が示すのは、「人権侵害の懸念」と「安全保障上の指定(テロ組織指定)」を一続きの政策言語として扱う姿勢です。一方、イラン議員側は、騒乱の背後に国外勢力がいるという認識を前提に、決議そのものを「内政干渉」と捉え、欧州側の責任論へと話を押し戻しています。
この構図では、論点がすれ違いやすくなります。欧州側は人権の観点から圧力を強め、イラン側は治安と主権の観点から反発を強める——その往復が続くほど、対話の糸口は見えにくくなるかもしれません。
今後は、IRGCをめぐる扱いが実際の政策判断(制裁や外交上の措置など)にどう波及するのか、そして騒乱をめぐる双方の主張が国際社会でどのように受け止められていくのかが注目点になりそうです。
Reference(s):
Iran condemns European counterpart's 'meddlesome' resolution
cgtn.com








