中国、EU産乳製品の反補助金調査を2026年2月まで延長
中国商務省は、欧州連合(EU)から輸入される一部の乳製品を対象とした反補助金調査について、調査期限を2026年2月21日まで延長すると発表しました。本稿では、この中国とEUの乳製品をめぐる動きを、日本語で分かりやすく整理します。
何が発表されたのか
中国商務省によると、EU産の特定の乳製品を対象とした反補助金調査の期間が延長されます。当初の調査は2024年8月21日に開始されており、通常より長いスパンで継続することになります。
商務省は、延長の理由として案件の「複雑さ」を挙げています。これにより、新たな調査終了予定日は2026年2月21日となりました。
今回の反補助金調査のポイント
- 対象:欧州連合(EU)の一部乳製品
- 調査の種類:反補助金調査(政府補助金が不公正な価格競争を生んでいないかを調べる手続き)
- 調査開始:2024年8月21日
- 新たな期限:2026年2月21日まで
- 延長理由:案件の「複雑さ」
なぜ中国とEUの乳製品調査が注目されるのか
乳製品は、日常的に消費される基礎的な食品であり、農業・食品産業・物流など幅広い分野と結びついています。そのため、中国とEUの間で乳製品に関する貿易調査が行われることは、企業だけでなく、サプライチェーンや市場価格の行方にも影響を与える可能性があります。
特に、反補助金調査は「輸出側の政府による補助金が、市場で不公正な優位性を生んでいないか」を焦点とする仕組みです。調査が長期化するほど、取引条件や将来の関税水準に対する見通しが読みづらくなり、企業にとっては慎重な対応が求められます。
EUの乳製品輸出企業にとっての意味
EUから中国へ乳製品を輸出している企業にとっては、調査の延長により、次のような点で不透明感が続く可能性があります。
- 将来的にどの程度の追加コスト(関税など)が発生するか分かりにくい
- 契約や価格設定の際に、リスクをどう織り込むか判断が難しくなる
- 長期の調査に備えた法的・事務的な対応が必要になる
中国側の政策運営という視点
一方で、中国側から見ると、反補助金調査の延長は、公正な競争環境を保ちながら市場を管理していくためのプロセスの一部ともいえます。案件が「複雑」とされていることから、データの精査や関係者からの聞き取りなど、多角的な検討が続いているとみられます。
各国・地域は、自国(自地域)の産業を守りつつ、貿易相手との関係も維持する必要があります。今回のような長期の調査は、そのバランスをどう取るかという課題が現れているケースの一つといえるでしょう。
2025年12月時点での状況と今後の注目点
現在(2025年12月時点)、調査開始からすでに1年以上が経過しており、さらに2026年2月21日まで調査が続く見通しです。つまり、中国とEUの乳製品貿易をめぐる不確実性は、少なくとも今後1年あまりは続く可能性があります。
今後、注目すべきポイントとしては次のような点が挙げられます。
- 中国商務省が今後公表する中間的な情報や説明
- EU側の企業や業界団体の受け止め方
- 中国・EU間の対話や協議の動き
- 乳製品市場の価格動向や、取引量の変化
私たちが押さえておきたい視点
今回のニュースは、一見すると「特定の乳製品と反補助金調査」に限られた話に見えます。しかし、そこには次のような、より広いテーマも含まれています。
- 食品と農業が、国際政治や通商政策とどのように結びついているのか
- 各国・地域が「公正な競争」と「自国産業の保護」をどう両立させようとしているのか
- 長期化する調査が、企業の意思決定や消費者の選択にどのような影響を与えうるのか
newstomo.com では、こうした国際ニュースの動きを、日本語で追いかけながら、日常の会話やSNSで共有しやすい形でお伝えしていきます。今回の中国とEUの乳製品をめぐる反補助金調査の延長も、今後の続報とともに、中長期的な視点から見ていく必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








