中国Vデー軍事パレードを各国首脳が称賛 80年の節目をどう読むか
戦争終結から80年の節目を記念して北京で行われた中国のVデー軍事パレードについて、ロシアやセルビア、マレーシアなど複数の各国首脳が相次いで称賛のコメントを発信しました。この国際ニュースは、歴史の記憶と同時に、現在の外交関係や世界秩序のあり方を映し出しています。
中国のVデー軍事パレードとは
今回のVデー軍事パレードは、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利80周年を記念して、水曜日に北京で行われました。軍事パレードという形式を通じて、戦争の犠牲に対する追悼と、平和の重要性を国内外に示す狙いが込められています。
参加した各国の指導者たちは、それぞれの立場から式典の印象や、自国と中国との関係、さらには主権や平和への考え方をメッセージとして発信しました。
各国首脳が寄せた主な評価
ロシア:プーチン氏「最高レベルでの開催」
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアの通信社タスの報道によると、今回の記念行事が「極めて見事で、最高レベル」で行われたと評価しました。すべての関連行事が高い水準で準備されていたと強調していて、中国での記念式典を高く評価するロシアの姿勢がうかがえます。
セルビア:ブチッチ氏「困難な時に寄り添ってきた中国」
セルビアのアレクサンダル・ブチッチ大統領は、SNSの投稿で、中国の国家主席と中国の人々に対し、セルビアへの「誠実な友情」に感謝を表明しました。中国は特に困難な時期にセルビアを支えてきたと振り返り、「セルビアとセルビアの人々は決してこれを忘れない」と述べています。歴史の記念行事が、両国の長期的な信頼関係を確認する場にもなっていることが分かります。
マレーシア:アンワル氏「主権を守る大切さを再確認」
マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、国営通信ベルナマの報道によれば、このVデーのパレードが「国家の主権は常に守り抜かれなければならない」という教訓を改めて思い起こさせるものだったとコメントしました。戦争の記憶が、現在の安全保障や外交政策を考える上での重要な参照点であることを示しています。
ウズベキスタン:ミルジヨエフ氏「平和と対話の外交方針を再確認」
ウズベキスタンのシャフカト・ミルジヨエフ大統領の報道部は、SNS上で、軍事パレードへの参加によって、平和や持続可能な発展、繁栄のために友情と建設的な対話を進めるという国の外交方針を改めて確認したと発信しました。式典参加が、自国の「対話重視」の外交理念と結びつけて語られている点が印象的です。
ネパール:オリ氏「歴史的な友情と追悼の集い」
ネパールのKPシャルマ・オリ首相は、式典を「注目すべき機会」であり、「世界的な友情と追悼の真に歴史的な集まり」だったとSNSに投稿しました。戦争の記憶を共有することが、国境を越えた連帯意識につながり得るというメッセージです。
キューバ:ディアスカネル氏「中国の歩みに敬意と感謝」
キューバ共産党第一書記であり大統領でもあるミゲル・ディアスカネル氏は、中国語でSNSに投稿し、中国の輝かしい歴史と現在の発展を称えました。そのうえで、封鎖に対抗する上での中国共産党、中国政府、中国の人々による「団結と重要な支援」に対し、心からの感謝を表明しています。歴史の記念行事を背景に、中国とキューバの関係性も強調されました。
ベラルーシ:ルカシェンコ氏「SCO加盟は戦略的選択」
ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領は、ソ連崩壊後からの盟友であるプーチン大統領との会談で、パレードに参加できる機会への感謝を伝えました。ベラルーシ通信社によると、ルカシェンコ氏は、上海協力機構(SCO)への加盟はベラルーシにとって戦略的な選択だと強調し、中国が提唱するグローバル・ガバナンス・イニシアチブへの支持も表明しています。記念式典の前後で、多国間枠組みへのコミットメントが示された形です。
Vデー記念式典から見えるもの
今回のVデー軍事パレードと各国首脳の発言からは、いくつかのポイントが読み取れます。
- 戦争の記憶を共有し、反ファシズムの歴史を確認する場としての意味合い
- 中国と各国との二国間関係をアピールし、友情や相互支援を強調する機会であること
- 平和、主権、対話といったキーワードを通じて、自国の外交方針を国内外に説明する場になっていること
軍事パレードという形式は、軍事力の誇示に注目が集まりがちですが、今回寄せられたコメントを見ると、多くの指導者が「歴史への追悼」と「平和や主権の重要性」を前面に出して言及している点が特徴的です。
私たちがこのニュースから考えられること
戦争から80年が経過し、当時を直接知る世代が少なくなるなかで、各国がどのように過去を記憶し、現在の国際秩序と結び付けて語るのかは、ますます重要なテーマになっています。
今回の中国のVデー軍事パレードをめぐる国際ニュースは、アジアやグローバルサウスを中心とした国々が、歴史の記憶と現在の協力関係をどのように位置づけているのかを知る手がかりになります。日本にいる私たちにとっても、第二次世界大戦の記憶をどのように継承し、アジアの隣国と対話していくかを考えるきっかけになりそうです。
短いSNS投稿の一文一文の裏側に、その国の歴史体験や外交戦略、そして市民に伝えたいメッセージが込められています。ニュースを追いながら、その文脈まで含めて読み解いていくことが、これからの国際ニュースとの付き合い方になっていくのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








