SNS「Snap」、従業員の16%削減へ 収益拡大の切り札は「AI」に
米SNS大手スナップ(Snap)が、従業員の約16%にあたる1000人規模の削減を実施すると発表しました。2026年に入り、AI(人工知能)への重点投資を進めるために人員を削減する米国テック企業の動きが加速しています。
コスト削減で年間5億ドル超の効果を見込む
カリフォルニア州に本拠を置くSnapのエバン・シュピーゲルCEOは4月15日(現地時間)、社内メモでこの計画を発表しました。既存の従業員に加え、世界中で300以上の募集を停止する予定です。シュピーゲルCEOは、この措置が「収益性の高い成長」に向けた舵取りを支えると説明。今年後半までに、年間5億ドル(約750億円)以上のコスト削減効果を見込んでいます。
Snapの株価はこの発表を受け、約7.7%上昇しました。今年に入って30%以上下落していた同社株にとって、利益構造の改善への期待が投資家の心理を一時的に支えました。
AIへの傾斜が背景に
シュピーゲルCEOはメモの中で、人工知能(AI)への信頼を強調しています。AIを活用することで「速度を上げ、コミュニティやパートナー、広告主をよりよくサポートできる」としました。同社が提出した投資家向け資料によれば、新規開発コードの65%以上がすでにAIによって生成されているとのことです。
アクティビスト投資家からの圧力
Snap株の2.5%を保有するアクティビスト投資家、イレニック・キャピタル・マネジメントは先月、コスト削減と事業ポートフォリオの最適化を同社に要請していました。具体的には、拡張現実(AR)ハードウェア部門の縮小が含まれています。
米国テック業界に広がる「AIシフト」と人員整理
Snapはこれで過去4年間で4回目となる大規模な人員削減を行います。2024年には従業員の10%、2022年には20%を削減しており、その背景には広告収入の伸び悩みがありました。
2026年、AIへの巨額投資を背景に人員削減に踏み切る米国テック企業はSnapだけではありません。
- オラクル: クラウド基盤大手のオラクルは3月下旬、数千人規模の人員削減を実施。1月にはAIデータセンター建設に向けて500億ドルの債務調達を計画しています。
- Meta: FacebookやInstagramを傘下に持つMetaも、3月に従業員の20%削減を計画したと報じられています。AIモデル開発とデータセンター建設により多くのリソースを振り向けるためとみられています。
広告収入に依存するSNSプラットフォームが、生成AIを活用した新たな収益源の模索と効率化を同時に進める構造転換の渦中にあります。技術の進化が企業のあり方と働く人々の環境に与える影響は、業界や国境を越えた大きなテーマと言えるでしょう。
Reference(s):
Snap plans to lay off 16% of its staff, counts on AI to boost revenue
cgtn.com








