「中国で成功すれば世界で成功」バイヤスドルフCEOが語る中国市場とイノベーション video poster
「中国で成功することが、世界で成功すること。」スキンケア大手バイヤスドルフ(Beiersdorf)のヴィンセント・ワーネリーCEOは、第7回中国国際輸入博覧会での中国の国際メディアCGTNのインタビューで、こうした考え方を示しました。中国のビューティーブランドの台頭が、同社の製品開発とイノベーションを加速させ、消費者により多くの選択肢をもたらしていると語り、中国市場の重要性を改めて強調しました。
「中国での成功が世界の成功」バイヤスドルフCEOのメッセージ
第7回中国国際輸入博覧会は、世界中の企業が中国市場に向けた製品やサービスを紹介する場として位置づけられています。その会場で行われたインタビューで、ワーネリーCEOは、バイヤスドルフにとって中国市場がいかに戦略的な意味を持つかを説明しました。
同氏は、中国市場での成功が、単に一国での売り上げ拡大にとどまらず、世界全体での競争力強化につながると述べました。その背景には、中国の消費者の好みの変化の速さや、デジタルを活用した購買行動の広がりなどがあります。中国で通用する製品やブランド体験をつくることが、グローバル基準を引き上げる試金石になっているという見方です。
中国ブランドの台頭がもたらすイノベーション
ワーネリーCEOが強調したのは、中国のビューティーブランドの存在感です。同氏によると、ここ数年で中国発のスキンケアやメイクブランドが急速に台頭し、バイヤスドルフのようなグローバル企業にとっても重要な競争相手であり、同時に刺激的な存在になっています。
この競争環境が、バイヤスドルフの製品研究とイノベーションを一段と加速させているといいます。成分、テクスチャー、使用感、パッケージデザインなど、細部まで磨き込みを続けることで、より多様なニーズに応える製品づくりが進んでいると強調しました。その結果として、消費者にとっては選択肢が増え、より自分に合ったスキンケア商品を選べるようになってきています。
中国ブランドと海外ブランドが競い合うことで、市場全体の水準が引き上がり、新しいコンセプトや技術が次々に生まれる──ワーネリーCEOの発言は、そうした「共に市場を育てる」視点を示していると言えます。
グローバル企業にとっての中国市場の重み
インタビューの中で、ワーネリーCEOは中国市場の重要性も繰り返し強調しました。バイヤスドルフにとって中国は、単なる大きな消費市場ではなく、イノベーションの源泉であり、グローバル戦略の中心の一つになっているといいます。
消費者からのフィードバックのスピードが速く、新しいカテゴリやトレンドが次々に試される中国市場で得られた知見は、他地域での製品展開やマーケティングにも活かされます。「中国で成功したアイデアを世界に広げていく」という発想は、多くの国際企業に共通しつつありますが、バイヤスドルフもその典型といえるでしょう。
日本企業・日本の消費者への示唆
今回の発言は、日本企業にとっても示唆に富んでいます。中国市場を「販売先」の一つとして見るだけでなく、商品開発やデジタル施策を磨くための実験・学習の場と捉える視点が重要になりつつあります。
一方、日本の消費者にとっても、中国を含む海外市場で生まれたイノベーションが日本の店頭やオンラインストアに届くスピードは、確実に早まっています。中国ブランドとグローバルブランドの競争が、結果的に日本のスキンケア・ビューティー市場の選択肢を豊かにしていく可能性も高いと言えます。
考えてみたい3つのポイント
- 「中国で成功することが世界で成功すること」という発想は、他の業種にも当てはまるか
- 中国ブランドとの競争を、いかに自社のイノベーションの原動力に変えていくか
- 多様なブランドが競い合う市場で、消費者としてどのように情報を見極め、選択していくか
バイヤスドルフCEOのメッセージは、中国市場の重要性を語りつつも、競争相手と協力して市場全体の価値を高めるという前向きな視点を含んでいます。国や企業の枠を越えて、より良い製品と体験をどう生み出していくか──その問いは、スキンケア業界だけでなく、私たちが暮らすさまざまな分野にも広がっています。
Reference(s):
cgtn.com








