世界の指導者が評価 CIIEが拓く多国間貿易と共同発展
WTOや国連機関のトップ、アジアや欧州の首脳らが、中国国際輸入博覧会(CIIE)の役割を相次いで称賛し、多国間貿易と共通の発展を守る重要な場だと強調しています。
上海で第7回CIIEが開催中 129の国と地域が参加
第7回中国国際輸入博覧会(CIIE)が、上海で火曜日から日曜日までの日程で開催されています。会場には、129の国と地域から3,496の出展者が集まり、世界のビジネスが交わる場となっています。
CIIEは、輸入に焦点を当てた博覧会として、各国の企業が製品やサービスを紹介し、新たな商談や投資の機会を探る世界的なビジネスの祭典と位置づけられています。
WTO事務局長「多国間貿易体制の維持と改革が不可欠」
世界貿易機関(WTO)のンゴジ・オコンジョイウェアラ事務局長は、CIIEの場で、中国は2001年のWTO加盟以来、同機関の強力な支持者であり、特に後発開発途上国の能力構築に重要な役割を果たしてきたと評価しました。
一方で、現在の国際環境については、地政学的な緊張が高まり、世界の貿易と投資に分断や分裂の兆しが見えていると指摘。そのうえで、次のような点を強調しています。
- 各国の政治指導者と企業トップが協力し、多国間貿易体制を守ることが重要であること
- 同時に、その体制を変化する経済構造に合わせて改革していく必要があること
CIIEは、こうした課題について対話し、多国間協力の方向性を確認する場としても注目されています。
国連機関「中国の貿易は世界の隅々に影響」
国連貿易開発会議(UNCTAD)のレベッカ・グリンスパン・マユフィス事務局長は、中国の輸出入活動は「その海岸から遠く離れた地域にまで劇的な影響を及ぼしている」と述べ、中国経済の波及効果の大きさを指摘しました。
彼女は、CIIEが発信するメッセージとして「開放性」を挙げ、世界中の企業がこの場でつながり、パートナーシップを築き、より豊かで相互につながった世界経済に貢献できると語りました。
各国首脳が語るCIIEの価値
マレーシア首相:あらゆる規模の企業に開かれた舞台
マレーシアのアンワル・イブラヒム首相は、CIIEについて、世界中の企業が規模を問わず、自社の強みを示し、新たな投資を呼び込むことができるプラットフォームだと述べました。
また、自由貿易や持続可能性のための多国間協力は、世界の前向きな進歩を後押しする道具として活用されるべきであり、競争を押さえ込んだり、不公正な優位性を確保したり、対立を生み出したりする手段として利用されるべきではないとの見方を示しました。
スロバキア副首相・経済相:革新と中国消費者への窓口
スロバキア共和国のデニサ・サコヴァ副首相兼経済相は、CIIEを国際貿易の発展や協力、新たなタイプのグローバル・パートナーシップを支えるプラットフォームだと評価しました。
スロバキアはCIIEへの参加を通じて大きな恩恵を受けているとし、最新かつ最良の製品や技術革新を中国の消費者に紹介できる場になっていると述べています。
カザフスタン首相:国際経済統合を強める場
カザフスタンのオルジャス・ベクテノフ首相は、CIIEが国際的な経済統合を強化するうえで重要なプラットフォームになっていると指摘しました。
カザフスタンにとってCIIEは、海外のパートナーとの協力を広げるとともに、自国産品を国際市場に展開する新たな機会を提供する場でもあるとしています。
ウズベキスタン首相:中国市場での存在感を高めるチャンス
ウズベキスタンのアブドラ・アリポフ首相は、同国がCIIEのような機会を活用し、成長著しく魅力的な中国市場での存在感を高めようとしていると述べました。
その取り組みは、貿易、経済、投資など幅広い分野での協力と発展を一層深めることにつながるとしています。
セルビア首相:ビジネスだけでなく友情と相互理解を育む
セルビアのミロシュ・ヴチェヴィッチ首相は、CIIEを、世界中から企業、人々、文化が集うプラットフォームだと表現しました。
この博覧会は、ビジネスや商取引を促進するだけでなく、友情と相互理解を育む場にもなっていると述べています。
CIIEが映し出す現在の国際経済のテーマ
各国首脳や国際機関トップの発言からは、世界の貿易や投資が分断に向かうリスクへの懸念と、その中で開放性や協力を維持しようとする強い意識が読み取れます。
今回のCIIEをめぐるメッセージには、次のような共通点が見られます。
- 多国間貿易体制を守りつつ、現実に即した形で改革していく必要性
- 自由貿易や持続可能性のための協力を、対立ではなく共通の進歩のために活用すべきだという考え方
- 大企業だけでなく、中小企業や新興国にとっても市場アクセスを広げる機会になり得るという期待
- ビジネスだけでなく、人と文化の交流を通じた相互理解の促進
国際ニュースとしてのCIIEは、単なる商談の場にとどまらず、世界がどの方向へ向かおうとしているのかを映し出す鏡でもあります。読者のみなさんにとっても、貿易や投資の話題を、地政学やサステナビリティ、文化交流といった広い文脈から眺め直すきっかけになりそうです。
分断か協力か──世界経済の分岐点に立ついま、CIIEのような場から発せられるメッセージをどう受け止めるかが、一人ひとりの視点を問われているのかもしれません。
Reference(s):
World leaders hail CIIE's role in promoting trade, development
cgtn.com







