CIIEに220社参加 LIXILが語る中国市場と新たな生産力 video poster
2025年の中国国際輸入博覧会(CIIE)に、日本企業が220社参加しました。日中の経済・貿易パートナーシップの厚みを示すこの場で、住宅設備大手LIXILは新たな生産力で高品質な商品をどう生み出し、中国の消費者に届けているのかが語られました。
中国の国際メディアCGTNのアンカー、マイケル・ワン氏は、LIXILグループのシニア・バイスプレジデントであるアデル・タオ氏にインタビューを行い、中国の消費市場の最新トレンドと、同社の中国本土での戦略について話を聞きました。本稿では、そのポイントを日本語で整理し、日中ビジネスや国際ニュースに関心のある読者向けに解説します。
CIIEに220社参加 見えてきた日中経済の現在地
今年のCIIEに日本企業が220社参加しているという事実は、日中の経済・貿易関係がなお強い結びつきを保っていることを示しています。自動車、機械、消費財、サービスなど、幅広い分野の企業が出展し、中国市場との接点を広げています。
とくに生活関連の消費財分野では、中国本土の中間層や富裕層の拡大を背景に、高品質で安全性の高い日本ブランドへの関心が続いています。住宅設備を手がけるLIXILの参加は、その象徴的な例だと言えるでしょう。
LIXILが見る中国の消費トレンド
タオ氏とのインタビューでは、中国本土の消費市場において、次のような変化が注目されているとされます。
- 価格だけでなく、品質・デザイン・アフターサービスを重視する志向の強まり
- 省エネ・節水など環境に配慮した住宅設備へのニーズの拡大
- スマートホーム(住宅をネットワークにつなぐ仕組み)などデジタル技術を取り入れた製品への関心
- オンラインとオフラインを行き来しながら商品を比較・購入する行動の一般化
こうしたトレンドは、日本の消費者にも共通する部分が多く、日中の生活スタイルの接点が広がっていることがうかがえます。
新たな生産力で高品質な商品を届ける
今回のテーマとなっているNew productive forces(新たな生産力)とは、単に工場を増やすことではなく、技術革新やデジタル化、人材育成などを組み合わせて、生産とサービスの質そのものを高めていく力を指します。
LIXILのような企業にとって、新たな生産力は次のような形で現れます。
- 設計から製造、物流、販売、アフターサービスまでをデータでつなぐことで、ムダを減らし品質を安定させる
- 現地の生活習慣や住環境に合わせた商品開発を、中国本土の拠点でスピーディーに行う
- 環境負荷の小さい素材や工程を採用しつつ、価格と性能のバランスをとる
こうした取り組みが、キッチンやバスルーム、トイレなど、日常生活に密着した住宅設備の使いやすさや安心感といった価値につながり、中国の消費者に高品質な商品として届けられていると考えられます。
中国市場でのLIXILの戦略
タオ氏は、中国本土での戦略について、おおまかに次のような方向性を示していると受け止められます。
- 中国の都市ごとのニーズに合わせた商品ラインアップの拡充
- ショールームやパートナー企業との連携を通じた体験型の販売
- EC(電子商取引)プラットフォームやSNSを活用した情報発信
- 現地パートナーとの協業によるサービス網の強化
日本企業にとって中国市場は、単に製品を輸出する先ではなく、現地の消費者と一緒に商品をつくり上げていく場へと変わりつつあります。LIXILの取り組みは、その一つのモデルケースといえるでしょう。
日本の読者にとっての意味
今回のCIIEでの日本企業220社の参加と、LIXILの事例は、次のような問いを私たちに投げかけます。
- 日本発の高品質は、今後どのように国際市場で差別化されていくのか
- 環境・デジタル・高齢化といった共通課題に、日中の企業はどう協力し得るのか
- 日本国内のビジネスやキャリアにとって、中国本土市場との関わりをどう位置づけるべきか
国際ニュースを日本語で追うことは、遠い世界の出来事を知るだけでなく、自分たちの暮らしや仕事の延長線上にある変化を考えるヒントにもなります。CIIEで交わされる日中の対話に、これからのアジア経済の一端が映し出されていると言えるのではないでしょうか。
Reference(s):
LIXIL: New productive forces serve consumers with high-quality goods
cgtn.com








