APECのGDPが世界の6割超に 加速するアジア太平洋の存在感
2023年、アジア太平洋経済協力会議(APEC)地域の名目GDPは64.45兆ドルに達し、世界全体の60%超を占めました。アジア太平洋が「世界の成長エンジン」と呼ばれる理由が、数字のうえでもはっきりしてきています。
APEC地域とはどんな経済圏か
APECは、アジア太平洋の国や地域が参加する経済協力の枠組みで、貿易や投資の促進、持続可能な成長などを議論するフォーラムです。メンバーは経済構造や発展段階こそ異なりますが、海でつながるアジア太平洋という共通の地理的基盤を持っています。
こうした多様なメンバーがつくる「APEC地域」の合計GDPが、近年大きく伸び、その世界シェアも上昇していることが示されています。
2023年の合計GDPは64.45兆ドル、世界の6割超
最新の数値によると、2023年のAPEC地域の名目GDPは64.45兆ドルでした。これは世界全体のGDPの60%を超える規模で、世界経済の過半以上をアジア太平洋が担っていることになります。
ポイントを整理すると、次のようになります。
- APEC地域の名目GDP:64.45兆ドル(2023年)
- 世界の名目GDPに占める割合:60%超
- 近年、合計額と世界シェアの双方が着実に上昇
単に規模が大きいだけでなく、「世界に占める割合」が増えているということは、成長の重心がアジア太平洋に一段と移りつつあることを意味します。
「世界の成長エンジン」としての意味
APEC地域は、すでに世界最大級の市場であると同時に、最もダイナミックな成長地域の一つと位置づけられています。今回の数字は、そのイメージを裏づけるものと言えます。
APECの経済力の拡大は、世界経済に次のような影響を与えます。
- 世界の需要と投資の大きな受け皿となり、成長を押し上げる
- サプライチェーン(供給網)の再構築や多様化の行方を左右する
- 貿易やデジタル経済のルールづくりで発言力を高める
一方で、規模が大きいぶんだけ、環境やエネルギー、格差といった課題への責任や期待も高まります。世界が持続可能な成長を続けられるかどうかは、APEC地域の選択と協力にも大きく左右されます。
これからの注目ポイント
2025年の今、私たちがAPEC地域の動きを追ううえで、特に意識しておきたいポイントをまとめました。
- 成長の質:単なるGDPの拡大だけでなく、環境負荷の軽減や包摂的な成長につながっているか
- デジタルとイノベーション:デジタル経済や新技術が、域内外の生産性をどのように押し上げているか
- 協力と対話:通商や投資、気候変動などの分野で、APECメンバーがどこまで協調できるか
「世界のGDPの6割超を占める地域が、これからどのようなルールと価値観で動いていくのか」。この問いは、政府や企業だけでなく、一人ひとりの生活やキャリアにもじわじわと影響していきます。
数字の裏にあるストーリーを読み解く
64.45兆ドル、世界の60%超という数字は、一見すると遠い世界の話のように感じられるかもしれません。しかし、私たちが日々手にする製品やサービス、働き方、投資先や留学先の選択にまで、APEC地域の動きは深く関わっています。
ニュースで「APEC」や「アジア太平洋」という言葉を見かけたときは、その背後にあるこのスケール感と、世界経済の中での重みを思い出してみると、情報の受け取り方が少し変わってくるはずです。
Reference(s):
cgtn.com








