中国・景徳鎮の文化観光が沸騰 世界のアーティストを惹きつける理由 video poster
中国の江西省にある景徳鎮は「中国の磁都」と呼ばれ、いま文化と観光の分野で注目を集めています。大規模な陶磁器産業を背景に、世界各地からデザイナーやアーティストが集まり、その動きが観光の活性化にもつながっています。
世界の陶芸家が集まる「磁都」景徳鎮
景徳鎮は、陶磁器の都として知られ、陶芸家にとっては一種の「聖地」のような存在です。多様な工房や職人が集まり、陶磁器づくりに関わる人たちが世界中から足を運ぶことで、国際色豊かなクリエイティブ拠点になっています。
こうした動きは、中国の都市をめぐる国際ニュースの中でも、ものづくりと文化を軸にしたユニークな事例として位置づけられます。単なる工業都市ではなく、文化と観光が重なり合う場所として、景徳鎮の存在感は現在も高まりつつあります。
スペイン人アーティストが語る「唯一無二」
スペイン出身のアーティスト、Jaume Ribalta 氏は、景徳鎮に3年間暮らしながら制作を続けてきました。Ribalta 氏は、この街について「他にはない特別な場所」だと語ります。
日常のすぐそばに陶磁器産業があり、素材や技術、工房との出会いが、ごく自然に生まれる環境は、海外のアーティストにとっても貴重です。制作の現場そのものが街全体に広がっていることが、景徳鎮ならではの魅力と言えます。
こうした声は、国際的なクリエイターが地域の価値を再発見し、その発信がさらに人を呼ぶという、文化交流の好循環が生まれていることを示しています。
陶磁器産業が観光を押し上げる構図
景徳鎮の大きな特徴は、陶磁器産業が観光と密接に結びついている点です。もともと陶磁器の生産で知られるこの街には、国内外から多くのデザイナーやクリエイターが集まってきました。その存在自体が、景徳鎮を訪れる理由になっています。
工房を訪ねて職人の仕事を間近に見たり、アーティストのスタジオを巡ったり、作品を購入したりと、観光の体験そのものが「陶磁器の街ならでは」の内容になりつつあります。観光客にとっては、単に出来上がった製品を見るだけでなく、その背後にある技や人に触れられることが魅力です。
CGTN の Hu Binyi 記者も現地を訪れ、こうした文化と観光の一体化によって景徳鎮がどのように再活性化しているのかを取材しています。伝統的な産業が、国内外の人を引きつける観光資源へと姿を変えつつある様子は、2020年代の都市づくりを考えるうえでも示唆に富んでいます。
文化と観光の組み合わせが生む都市の競争力
景徳鎮の事例は、文化産業と観光産業をどう組み合わせるかという問いに、一つの答えを示しています。地元の産業や技術をそのまま観光の中心に据えることで、わざとらしくない形で街の個性を打ち出している点が特徴です。
ポイントは次のように整理できます。
- 産業の「現場」そのものを見学や交流の場として開く
- 海外アーティストやデザイナーを受け入れ、街全体の創造性を高める
- ものづくりのストーリーを伝えることで、観光に深みを与える
このプロセスは、単に観光客の数を増やすという発想ではなく、街の価値を再編集し、内外の人に共有する試みと言えます。
日本の地域が学べる視点
日本にも、陶磁器や工芸、ものづくりで知られる地域が各地に存在します。景徳鎮の動きは、そうした地域が国際ニュースの舞台にどのように登場しうるかを考えるヒントにもなります。
たとえば次のような問いを立ててみることができるでしょう。
- 地元の工芸や産業は、どのように観光体験と結びつけられるか
- 海外のクリエイターや学生を受け入れる余地はどこにあるか
- 地域のストーリーを、多言語でどのように発信していくか
景徳鎮で進む文化と観光の連動は、ものづくりを核にした街づくりの一つのモデルとして、これからも注目されそうです。
Reference(s):
Fame of Jingdezhen fires up as its cultural and tourism industry booms
cgtn.com








