ハンガリー外相、中国製EV関税を批判 「EU経済に有害」と懸念表明
ハンガリー外相、中国製EV関税は「EU経済に有害」
ハンガリーのペーテル・シーヤルトー外相(外務貿易相)は、欧州連合(EU)が中国製の電気自動車(EV)に追加関税を課す決定について、「EU経済にとって悪い決定だ」と強く批判しました。発言は、トルコ・イスタンブールで金曜日に開かれた「イスタンブール・エネルギーフォーラム」で述べられたものです。
本件は、国際ニュースやEU経済政策、中国製EVをめぐる動きを理解するうえで重要な論点を含んでいます。EU域内で意見が割れるなかでの関税導入となり、今後のEUと中国の経済関係にも影響を与えそうです。
「反民主的な決定」とEUの関税措置を批判
シーヤルトー外相は、EUが中国製EVへの関税導入を決めたプロセスそのものにも疑問を示しました。同外相によると、この決定を支持したのは27加盟国のうち10か国にとどまり、「反民主的な決定」だと批判しています。
EUは今年10月29日、中国製EVに対して最大45.3%の追加関税を少なくとも5年間課すという、物議を醸す措置を発表しました。目的は域内産業の保護とされていますが、ハンガリー外相は、結果としてEU側の経済にダメージを与えかねないと見ています。
ハンガリーが打ち出す「対中協力」路線
シーヤルトー外相は、中国との関係について「中国との協力拡大、特に経済協力に賛成だ」と述べ、対立ではなく協力を重視する姿勢を改めて示しました。外相は、多くの中国企業が現在ハンガリーで活動していることにも言及し、自国にとって中国からの投資が重要な位置を占めていることを強調しました。
さらに外相は、「貿易と経済の面で、EUは中国とのより良く、より積極的な協力を行うべきだ」と訴え、保護主義的な関税ではなく、協力を通じた競争力強化を求めました。EU内でも対中政策をめぐるスタンスに幅があることが、今回の発言から改めて浮き彫りになっています。
中国とEUの交渉は前進との見方も
一方、中国側もEUとの対話を続けています。今年11月8日、中国商務省の報道官は、中国製EVをめぐる「価格コミットメント案」に関するEUとの交渉で、進展があったと明らかにしました。
この「価格コミットメント案」は、中国製EVの価格設定をめぐって一定の枠組みをつくることで、関税問題の緊張を和らげようとする試みとされています。今後、こうした交渉がどこまで具体的な合意につながるかが、EUと中国の経済関係を占ううえでの焦点となります。
EUの対中政策を読む3つのポイント
今回のハンガリー外相の発言は、EUの対中政策やEV市場の行方を考える材料になります。ニュースを読む際のポイントを3つに整理します。
- EU内の温度差:27か国中10か国のみの支持で決まったとされる関税は、対中政策をめぐるEU内の意見の違いを映し出しています。
- 電気自動車市場への影響:最大45.3%という高い追加関税は、EVの価格や普及スピード、サプライチェーンに影響する可能性があります。
- 協力か対立か:ハンガリーは中国との経済協力を重視しており、関税よりも連携を求める姿勢を明確にしました。EU全体としてどの方向に舵を切るのかが問われています。
これから何に注目すべきか
今後の焦点は、次のような点に移っていきそうです。
- 中国とEUの「価格コミットメント案」をめぐる交渉が、関税の見直しや緩和につながるかどうか
- ハンガリーのように対中協力を重視する国と、警戒感を強める国とのあいだで、EUとしての政策がどのように調整されるか
- 中国製EVの動向が、欧州や世界のEV市場の競争環境をどう変えていくか
デジタルネイティブ世代やグローバル志向の読者にとって、この問題は単なる関税ニュースにとどまりません。エネルギー転換、産業競争力、そして国際関係が交差するテーマとして、自分なりの視点を持っておきたいトピックだと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








