お茶の出がらしが未来を変える?マカオ発エコデザインと大湾区の可能性 video poster
お茶の出がらしが未来を変える?マカオ発エコデザインと大湾区の可能性
朝7時、濃いお茶やコーヒーで一日を始める人は多いですが、その後に残る出がらしにまで目を向ける人は多くありません。マカオ出身のデザイナー、カルビン・シオさんは、この見過ごされがちな廃棄物から発想を広げ、世界が注目するエコプロダクトを生み出しています。
お茶の出がらしがテーブルやカップに生まれ変わる
カルビン・シオさんが着目したのは、お茶の出がらしや漢方薬の残渣といった、本来は捨てられてしまう素材です。これらを乾燥させ、独自の方法で固めて成形することで、ティーカップやティーテーブルなど、日常で使えるプロダクトに変えています。
素材の元がお茶やハーブであるため、プロダクトからはほのかな香りや独特の質感が感じられます。単なるリサイクルではなく、廃棄物を新しい価値を持つ素材へと変えるアップサイクルの発想が、デザインと環境配慮を両立させている点が特徴です。
Time誌の発明ベスト100に選ばれた理由
こうした取り組みは、米誌Timeの毎年恒例の発明ベスト100にも選ばれました。環境問題への関心が高まるなかで、なぜカルビンさんのプロダクトが評価されたのでしょうか。
- 捨てられるはずの茶葉やハーブを有効活用し、廃棄物の削減につなげていること
- 特別な場だけでなく、家庭やカフェなど日常生活で気軽に使えるデザインであること
- お茶文化や漢方といった、地域に根ざした生活文化を新しい形で表現していること
環境配慮、デザイン性、地域性という3つの要素をバランスよく組み合わせた点が、国際的な評価につながったと言えます。
広東・香港・マカオ大湾区で広がる市場
現在、広東・香港・マカオ大湾区では、経済やインフラ、ビジネス環境の一体化が進んでいます。カルビン・シオさんは、この大湾区の動きが、自身のグリーンかつ革新的なプロダクトをより広い市場へ届けるチャンスになると見ています。
大湾区がもたらす3つの追い風
- 多様な消費者層:広い地域に、環境意識の高い若い世代から観光客まで、さまざまな人々が暮らし、行き交っています。
- グリーンイノベーションへの関心:環境技術や再生素材への投資が進み、エコプロダクトを試しやすい土壌が整いつつあります。
- 観光と文化の発信力:マカオならではのお茶文化やデザインを、大湾区全体に発信できる可能性があります。
マカオで生まれた小さなアイデアが、大湾区という広い舞台で試され、磨かれることで、さらにスケールの大きなイノベーションへと育っていくことも期待されます。
育った土地に貢献したいという思い
カルビン・シオさんは、マカオの将来の発展はますます良くなっていると感じており、自分が育ったこの土地に貢献したいと語っています。グローバルな評価を得ながらも、視線の先には地元マカオの人々の暮らしがあります。
お茶の出がらしや漢方の残渣を素材に選んだことも、日々の生活のなかから生まれた発想だと言えるでしょう。身近なものを見直し、新しい価値を与える姿勢は、地域とともに成長していきたいという思いと重なります。
私たちの暮らしへのヒント
カルビン・シオさんのストーリーは、デザイナーや起業家だけでなく、私たち一人ひとりの暮らしにもヒントをくれます。
- 日常的に捨てているものに、別の使い道がないか想像してみる
- 地元の文化や習慣と環境配慮を組み合わせてみる
- 買い物をする時に、素材や製造過程に目を向けてみる
朝の一杯のお茶から生まれたエコプロダクトが、国際的な評価を受け、大湾区という広い地域へと羽ばたこうとしています。その背景にあるのは、廃棄物を資源と捉え直す視点と、育った土地に貢献したいという静かな情熱です。私たちの日常の中にも、同じように未来を変える小さな種が隠れているのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








