マカオ新行政長官が語る経済多角化 大湾区連携を必須と位置づけ video poster
中国のマカオ特別行政区の次期行政長官サム・ホウ・ファイ(Sam Hou Fai)氏は、CMGのインタビューで「経済の多角化は研究テーマではなく、答えを出すべき明確な問いだ」と語り、マカオの今後の経済運営において多角化を最優先課題と位置づけました。
経済多角化は「研究」ではなく「解くべき問い」
サム氏は、経済多角化は単なる研究論文のテーマではなく、今まさに答えを出さなければならない実務的な課題だと強調しました。議論を重ねるだけでなく、具体的な行動に移す段階に来ているという認識がにじみます。
その背景には、世界経済の変化や地域間競争の激化があります。特定の産業や収入源に依存するリスクが意識されるなかで、「どのように産業構造を広げ、多様な成長エンジンをつくるか」という問いは、多くの都市や地域に共通するテーマです。
特別行政区政府が担う3つの役割
サム氏は、マカオの経済多角化を進めるうえで、特別行政区政府が果たすべき役割として次の3点を挙げました。
- 政府がまず先頭に立つこと
- 政策運営で積極的に動くこと
- 広東・香港・マカオ大湾区の発展に積極的に統合し、地域全体の経済成長をともに促すこと
1. 政府が先頭に立つ
第一に、特別行政区政府が方向性を示し、民間の取り組みを後押しする姿勢です。新たな産業の育成や人材政策、規制の見直しなど、経済の土台づくりは政府の役割が大きい分野です。
2. 積極的な姿勢でスピード感を
第二に求められるのは、慎重さだけでなく「前に出る」積極性です。サム氏が強調したように、経済多角化は時間をかけて議論するだけのテーマではありません。制度設計や予算配分、国際イベントの誘致など、実行フェーズでのスピード感が鍵になります。
3. 広東・香港・マカオ大湾区との一体的な発展
第三のポイントが、広東・香港・マカオ大湾区との連携です。サム氏は、マカオをこの大湾区の発展に積極的に組み込み、マカオの強みを生かしながら、地域全体の経済成長をともに促すべきだと述べました。
大湾区は、異なる都市がそれぞれの役割と強みを持ち寄り、一つの広域経済圏として発展していく構想です。そのなかでマカオは、自らの特長をどう位置づけ、どの分野で価値を発揮するのかが問われています。
マカオの選択は、他地域にも示唆
経済多角化を「必ず答えを出すべき問い」ととらえ、政府主導で広域連携の中に自らを組み込んでいく——今回の発言は、単一の産業への依存から脱却しようとする世界の都市や地域にとっても、参考になる視点を含んでいます。
日本の読者にとっても、観光やサービスなど特定の分野に強みを持つ地域が、どのように新たな成長の柱を育てるのかという問題は他人事ではありません。マカオの次期行政長官が示した方向性は、アジアの都市がこれからの時代をどう生き抜くかを考えるうえで、注目すべき一つのケースだと言えます。
Reference(s):
Economic diversification a 'must': Macao's incoming chief executive
cgtn.com








