中国とインド洋諸国がブルーエコノミー協力を強化 昆明で国際フォーラム
中国とインド洋地域の国々が、海洋資源を持続的に活用する「ブルーエコノミー(青い経済)」での協力を一段と深める方針を確認しました。南西部の雲南省昆明市で開かれたフォーラムでは、漁業や気候変動への対応など、海をめぐる幅広い課題と機会が議論されました。
昆明で第3回ブルーエコノミーフォーラム
中国とインド洋地域の国々が参加する「第3回中国・インド洋地域ブルーエコノミー発展協力フォーラム」が、最近、雲南省の省都・昆明で開かれ、会期を終えました。
フォーラムは、中国国際発展協力署(CIDCA)が主催し、各国政府の担当者や専門家、企業経営者、国際機関の代表など300人以上が参加しました。インド洋地域に共通する課題にどう向き合うかを話し合い、今後の協力の方向性を共有する場となりました。
議論の柱となった6つの海洋テーマ
今回のフォーラムでは、ブルーエコノミーの具体的な協力分野として、次のようなテーマが取り上げられました。
- 漁業:資源を守りながら、漁業の安定した発展を図ること
- コネクティビティ:港湾や海上輸送など、海を通じたつながりを高めること
- 防災:津波や高潮など、海と関わる自然災害への備えを強化すること
- 気候変動ガバナンス:海面上昇など気候変動の影響に対し、協調して対策を進めること
- 海洋エネルギー:海洋に由来するエネルギー資源の活用を探ること
- 生態保護:海洋の生態系を守り、持続可能な利用につなげること
インド洋地域には、小島しょ国を含む海に近い国々が多く、これらのテーマは経済と人々の暮らしの双方に直結する論点といえます。
中国国際発展協力署「小島しょ国のより強靱で持続的な繁栄を」
開会式で演説した中国国際発展協力署(CIDCA)の羅照輝(ルオ・ジャオフイ)署長は、各国との協力を一層進める姿勢を強調しました。
羅署長は、資金や技術などのリソースを動員し、「グローバル発展イニシアチブ」と「アンティグア・バーブーダ・アジェンダ」を一体的に実行していく考えを示したうえで、小島しょ国がより強靱で、持続的な繁栄を実現できるよう全面的に支援していくと述べました。
海面上昇や自然災害のリスクが高い小島しょ国にとって、海洋と気候の課題は切り離せません。今回の発言は、そうした国々への支援をブルーエコノミー協力の重要な柱と位置づけるものです。
コモロ「覚書を実行に移す好機」
インド洋地域の国・コモロ連合も、今回のフォーラムに期待を寄せる一員です。駐中国コモロ連合大使のマウラナ・シャリフ氏は、中国のメディアCGTNの取材に対し、「コモロと中国は優れた協力関係を共有している」と述べました。
シャリフ大使によると、両国は2022年にブルーエコノミーに関する覚書(MOU)に署名しており、「このフォーラムは、その合意を実行に移し、ともに海洋資源を開拓する絶好の機会だ」と評価しました。
個別の二国間協力と、インド洋地域全体の枠組みを結び付けることで、海洋資源の活用や保護に関する具体的なプロジェクトが生まれる可能性があります。
ブルーエコノミーとは何か
「ブルーエコノミー」とは、海洋資源を守りながら活用し、経済成長と雇用創出、そして環境保全を同時に進めようとする発想です。漁業や海運だけでなく、再生可能エネルギーや観光など、海に関わる幅広い産業が含まれます。
2025年現在、気候変動や生物多様性の損失が深刻化するなかで、海の恵みをいかに持続可能な形で利用するかは、インド洋地域だけでなく世界共通の課題になっています。今回のフォーラムは、その解決に向けた一つの対話の場といえます。
これからのインド洋海洋協力をどう見るか
中国とインド洋地域の国々は、今回のフォーラムを通じて、共通の課題を共有し、協力の方向性を確認しました。今後は、
- 漁業管理や海洋保護区づくりなどの具体的なプロジェクト
- 災害情報の共有や早期警戒システムの連携
- 海洋エネルギーや港湾インフラへの投資協力
といった取り組みがどこまで進むかが焦点となりそうです。
海とともに生きる地域だからこそ、海を守りながら発展する道をどう描くのか。中国とインド洋諸国によるブルーエコノミー協力の行方は、今後も注目されます。
Reference(s):
China, Indian Ocean countries eye further blue economy collaboration
cgtn.com








