マカオが中国本土とポルトガル語圏をつなぐデジタル貿易ハブ構想 video poster
マカオ特別行政区が、デジタル貿易をてこに中国本土とポルトガル語圏をつなぐ国際ハブを目指しています。2025年現在、この動きは、サプライチェーンの再編と新興市場へのアクセスという観点から注目されています。
マカオが描くデジタル貿易ハブ構想
マカオ特別行政区は現在、デジタル貿易の促進に力を入れています。マカオ中国ポルトガル商工促進会(Macao China-Portuguese Chamber of Commerce and Trade Promotion)のアルヴィン・フォン会長は、CGTNのインタビューで、マカオを世界の受注拠点とする構想を語りました。
フォン会長によると、その目標は主に二つあります。
- 中国本土の優れたサプライチェーンとつながり、マカオを通じて世界からの注文を受け付けること
- ポルトガル語圏の産業チェーンを、マカオを介して中国本土とより効果的に結び付けること
つまりマカオは、デジタル技術を生かしながら、中国本土とポルトガル語圏のビジネスを双方向に橋渡しすることを目指しているといえます。
中国本土とポルトガル語圏を結ぶ結節点として
中国本土には、多様な分野で発達したサプライチェーンがあります。一方、ポルトガル語を公用語とする国や地域は、資源や農業、製造業などで独自の産業基盤を持ちます。マカオは、この二つの世界をつなぐ結節点として位置付けられています。
デジタル貿易の文脈では、次のような役割が想定されます。
- オンラインでの受発注や決済を通じて、中国本土企業とポルトガル語圏の企業をマッチングする
- 物流や通関の情報をデジタル化し、サプライチェーン全体の可視化と効率化を図る
- 言語や商習慣の違いを埋める通訳やコンサルティング機能を、デジタルプラットフォーム上で提供する
こうした機能が整えば、物理的な距離や制度の違いによるハードルを下げ、中国本土とポルトガル語圏の企業にとって、マカオ経由での取引が現実的な選択肢になっていきます。
日本のビジネスにとっての意味
このマカオの動きは、日本企業にとっても無関係ではありません。中国本土市場とポルトガル語圏市場の両方に関心を持つ企業にとって、マカオ経由のデジタル貿易ルートは、新たな選択肢となり得るからです。
例えば、次のような使い方が考えられます。
- 中国本土のサプライチェーンと連携しながら、ポルトガル語圏に製品やサービスを展開する際の中継拠点として活用する
- ポルトガル語圏のパートナー企業と協業し、中国本土向けに共同ブランドや共同プロジェクトを立ち上げる
- マカオ発のデジタルプラットフォームを通じて、市場調査やパートナー探索を効率化する
マカオが目指すデジタル貿易ハブがどの程度進展するかはこれからの課題ですが、構想が実現に近づくほど、日本の企業や投資家にとっても第三の選択肢としての存在感が増していく可能性があります。
これから注視したいポイント
マカオ特別行政区が打ち出すデジタル貿易の推進と、中国本土とポルトガル語圏を結ぶハブ構想は、国際貿易のあり方に静かな変化をもたらす試みです。2025年以降、次のような点が注目されます。
- マカオを拠点とするデジタル貿易プラットフォームがどのようなサービスを提供していくのか
- 中国本土とポルトガル語圏の企業が、どの分野からマカオ経由の連携を深めていくのか
- ルール整備や人材育成など、持続可能なビジネス環境づくりがどこまで進むのか
アルヴィン・フォン会長が語ったように、マカオが中国本土とポルトガル語圏をつなぐ受注拠点としての機能を高めていけば、アジアとポルトガル語圏を結ぶ経済地図にも、少しずつ新しい線が描き加えられていきそうです。
Reference(s):
'Macao connects Chinese mainland with Portuguese-speaking countries'
cgtn.com








