中国が米国の半導体セクション301調査に強く反発 サプライチェーンへの懸念も
米国が中国の半導体産業政策を対象に「セクション301調査」を開始したことに対し、中国商務省が強く反発しています。世界の半導体サプライチェーンや企業活動にも影響しうる動きとして注目されています。
何が起きているのか:米国のセクション301調査に中国が抗議
中国商務省は月曜日、米国が中国の半導体産業に関する政策を対象に、「通商法301条」に基づく調査(セクション301調査)を立ち上げたことを明らかにしました。
商務省は、この米国の調査について、断固として反対し、強い不満を表明するとしたうえで、セクション301調査は明らかに一方的で保護主義的な措置だと批判しています。
中国商務省が示した主な懸念
中国側は、今回の調査が国際ニュースとなる理由として、次のような点を挙げています。
- セクション301調査は、世界の半導体産業および供給網(サプライチェーン)を混乱・ゆがめるおそれがある
- その結果、米国企業や米国の消費者の利益も損なわれる可能性がある
- 米国は、CHIPS・科学法などの立法を通じて、自国の半導体産業に多額の補助金を与えている
- 米国の半導体企業は、世界市場のおよそ半分を占めていると指摘
- 一方で、中国製の半導体が米国市場に占める割合はわずか1.3%にとどまり、中国から米国への半導体輸出は、米国から中国への輸入よりも大幅に少ない
これらの数字は、米国商務省の最近の報告書に基づくものだとしています。
「事実と多国間ルールを尊重すべき」と米国に呼びかけ
中国商務省は、米国に対し、事実と多国間のルールを尊重し、今回の「誤ったやり方」を直ちにやめるよう求めました。
あわせて、中国側は、調査の進展を注視し、自国の権利と利益を断固として守るために、必要なあらゆる措置を取る方針を強調しています。
半導体サプライチェーンへの影響は
半導体は、スマートフォンや家電、自動車、生成AIなど、私たちの日常生活から産業の根幹まで支える基盤技術です。その供給が滞れば、世界中の企業や消費者に影響が広がります。
中国商務省は、今回のセクション301調査によって、国際的な半導体産業とサプライチェーンが「混乱し、ゆがめられる」と警告しました。これは、中国だけでなく、米国企業や米国の消費者にも不利益をもたらしうるという見方です。
米国の補助金と市場シェアをどう見るか
中国側は、米国がCHIPS・科学法などを通じて自国半導体産業を手厚く支援している点を強調しつつ、米国企業が世界の半導体市場の約50%を占めていると指摘しました。
その一方で、中国製半導体の米国市場におけるシェアは1.3%にすぎず、中国から米国への半導体輸出は、米国から中国への輸入よりかなり少ないとしています。この対比を通じて、中国側は「中国が米国市場を圧迫しているわけではない」とのメッセージを打ち出しているとも読めます。
読者が押さえておきたい3つのポイント
通勤時間やスキマ時間でこの国際ニュースを追う読者に向けて、今回の動きを整理すると次の3点がポイントになります。
- 半導体をめぐる米国の調査に、中国が早い段階から強く反発している
経済とテクノロジーが絡み合う分野だけに、両国の対応は今後も注目されます。 - 中国側は「世界のサプライチェーンへの悪影響」を前面に出している
自国だけでなく、米国企業や消費者の利益にもマイナスだと主張している点が特徴です。 - 中国は「必要なあらゆる措置」を示唆
どのような対抗措置に踏み切るかはまだ見えていませんが、調査の進展次第では、半導体関連ビジネスの不確実性が高まる可能性があります。
これから何に注目すべきか
現時点で明らかになっているのは、中国商務省の公式な反応と主張です。米国側が調査を通じてどのような問題点を指摘し、どのような措置を検討するのかは、これからのプロセスの中で具体化していくことになります。
日本を含む各国・地域の企業にとっては、次のような点をウォッチしておくことが重要になりそうです。
- 調査の対象や期間、結論がいつどのような形で示されるのか
- 関税や輸出入規制など、具体的な措置に発展するかどうか
- それが半導体の価格や調達、投資計画にどの程度影響するか
米国と中国という大市場が関わる半導体問題は、日本のメーカーやスタートアップ、投資家、そしてエンドユーザーである私たちの日常にも波及しうるテーマです。動きがあったタイミングで、数字や各国当局の声明を丁寧に追いながら、自分なりの視点を更新していくことが求められています。
Reference(s):
China opposes U.S. investigation into Chinese semiconductor industry
cgtn.com







