中国本土の「以旧換新」が拡大 2025年の設備更新と消費刺激策を読む
2025年、中国本土の「以旧換新」(古い製品を下取りして新製品を購入する制度)と設備更新の支援策が拡大しています。中国経済や国際ニュースの観点からも重要なこの動きについて、その中身と狙いを整理します。
2025年版「以旧換新」のポイント
国際ニュースとして注目される中国本土の消費刺激策「以旧換新」は、2025年にかけて対象が広がります。国家発展改革委員会と財政省が記者会見で示した内容によると、家電の対象品目は昨年(2024年)の8カテゴリーから2025年は12カテゴリーへ拡大します。
1品目あたりの補助上限は販売価格の20パーセントとされ、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電だけでなく、より幅広い家庭向け製品が対象になるとみられます。これにより、都市部だけでなく地方の消費も底上げする狙いがあります。
設備更新政策も強化 デジタル・安全・農業をカバー
2025年の政策パッケージでは、設備更新への資金支援の範囲も広がります。従来の産業機械に加え、デジタル設備、産業安全関連設備、農業施設なども支援対象に含める方針が示されました。
たとえば、工場の生産ラインをデジタル化するためのセンサーや自動制御システム、安全監視装置、農業用ハウスや灌漑設備などが想定されます。政府はこれにより、生産性の向上と安全性の強化、そして農業分野の近代化を同時に進めたい考えです。
株式市場も反応 家電・EC・小売株が上昇
百度の株式市場概況によると、この発表を受けて、中国本土の大型家電メーカーや電子商取引企業、総合小売企業の株価が一斉に上昇しました。家電買い替え需要の拡大とオンライン販売の増加が期待されているためです。
投資家にとっては、政策によって需要が比較的読みやすくなる分野として、家電やEC関連銘柄への関心が高まっているといえます。中国本土の政策動向が株式市場にも直接影響していることがうかがえます。
これまでの実績 車580万台、取引1兆元超
中国中央テレビの報道によれば、12月中旬までに、中国本土の「以旧換新」政策により580万台の自動車が買い替えられ、複数の自動車メーカーが過去最高の販売を記録しました。
また、延べ3,300万人を超える消費者が5,200万点以上の商品を下取り制度を通じて購入し、老朽化した設備も200万セット以上が更新されたとされています。公式データによると、「以旧換新」だけで1兆元(約1,440億ドル)超の販売を生み出し、消費と投資の両面を押し上げたほか、産業の高度化と中国本土のグリーン転換にも貢献しています。
環境と景気を同時にねらう中国本土の戦略
今回の2025年向け政策拡充は、単なる景気対策にとどまらず、複数の目的を同時に達成しようとするものと考えられます。
- 古い車や家電を省エネ性能の高い新製品に置き換え、温室効果ガス排出を削減する
- 設備のデジタル化や更新を通じて、生産性と安全性を高める
- 地方を含む家計消費を後押しし、内需を強化する
日本を含む各国でも、老朽インフラや家庭用設備の更新は共通の課題です。中国本土の大規模な「以旧換新」政策は、環境対策と経済対策をどう組み合わせるかという点で、一つの参照事例になりそうです。
国際ニュースとして見ると、2025年の中国本土の動きは、世界のグリーン投資や消費構造の変化を考えるうえでも外せないテーマになっています。今後、どこまで持続的な消費拡大と産業アップグレードにつながるのか、引き続き注目が集まりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








