中英経済財務対話で「69の成果」 開かれた世界経済へ協力確認
中国とイギリスが北京で開いた第11回「中英経済・財務対話」で、産業から金融まで幅広い分野で「69のウィンウィン成果」に合意し、開かれた世界経済の実現に向け連携を強める方針を確認しました。
北京で第11回中英経済・財務対話
中国外務省によりますと、中国とイギリスは北京で第11回「中英経済・財務対話」を開催しました。対話は、中国の副首相・He Lifeng氏と、イギリスの財務担当閣僚であるRachel Reeves氏が共同議長を務めました。また両氏は、第4回「中英金融サービスサミット」にも出席しました。
外務省の報道官Guo Jiakun氏は、月曜日の定例記者会見で「双方は69のウィンウィンの成果に到達した」と述べ、経済と金融の両面で幅広い合意が得られたことを強調しました。
「69のウィンウィン成果」の柱
今回の対話では、個別の文書や合意にまたがる形で、多くの成果や共通認識がまとめられました。外務省の説明からは、少なくとも次のような柱が見えてきます。
- 産業・農業・エネルギー分野の協力:実体経済を支える産業や農業、エネルギー分野で協力を進めることで一致。
- 金融協力の強化:金融政策や金融規制に関する協力を深め、両国の金融市場の「双方向の開放」と相互接続を進めることで合意。
- 投資環境の改善:双方向の投資に対する障壁を減らし、差別のない開かれたビジネス環境をつくることを目指すとしました。
Guo氏は、こうした成果が「中英経済・金融協力の広さと深さを反映している」と述べ、両国だけでなく世界全体にとっても利益になるとの見方を示しました。
多国間主義とWTOを重視
今回の中英経済・財務対話では、国際秩序や貿易ルールについての姿勢も確認されました。双方は、多国間主義と経済のグローバル化を支持し、世界貿易機関(WTO)を中心とする「ルールに基づく多国間貿易体制」を維持していく重要性を共有しました。
中国とイギリスは、開かれた世界経済の構築に貢献するとの共通認識を示しており、これは保護主義やブロック化とは距離を置き、国境を越えた貿易と投資の流れを重視する姿勢を意味します。
デカップリングに反対、サプライチェーンの安定を強調
もう一つのキーワードが「デカップリング(経済の分断)」です。両国は、世界の生産・供給網(サプライチェーン)を安全・安定的かつ円滑に保つために協力し、「デカップリングに反対する」立場を明確にしました。
あわせて、双方向の投資の障壁を減らすことや、企業が差別なく事業を行える開かれたビジネス環境を整えることでも一致しています。こうした方針は、世界市場で活動する企業にとって、先行きの見通しを立てやすくする要素になり得ます。
金融サービスは中英協力の「ハイライト」
今回の対話では、金融分野が「中英協力のハイライト(強み)」であることも改めて確認されました。両国は、金融政策や金融監督の面での対話と協力を深めるとともに、資本市場や金融サービスのさらなる開放と相互接続で実務的な成果をあげていく考えを示しました。
ロンドンとアジアの金融センターとの連携が進むことで、新たな資金調達のルートや金融商品が生まれる可能性もあります。中英の金融協力がどのような形で具体化していくかは、今後の注目点の一つです。
今後の焦点:合意をどう実行に移すか
Guo氏は、中国としては今回の対話で得られた成果をイギリスとともに着実に実行に移していく用意があると述べました。69の成果がどこまで具体的なプロジェクトや制度改革につながるのかが、次の焦点となります。
中英両国は、経済と金融の分野で大きな影響力を持つプレーヤーです。今回確認された「多国間主義の支持」「デカップリングへの反対」「金融協力の強化」といったメッセージが、今後の国際経済の議論にどのような形で影響していくのか。日本を含む他の国・地域にとっても、注視しておきたい動きと言えます。
Reference(s):
China, UK reach 69 win-win outcomes at economic and financial dialogue
cgtn.com








