中国「フルーツ王国」広西・南寧はなぜ果物ハブ都市になったのか video poster
世界最大の果物生産国である中国。その南部にある広西チワン族自治区は「フルーツ王国」としてここ数年トップクラスの生産量を誇り、年間3,200万トン以上の果物が出荷されています。その「王国」の中でハブ(拠点)となっているのが、広西の都市・南寧です。
南寧には、地元・広西産のオラ(orah)マンダリンなどのフルーツに加え、海外から輸入された果物も数多く集まり、新鮮でおいしい果物が豊富に並んでいます。中国の国際メディアであるCGTNの沈詩薇(Shen Shiwei)記者も南寧を訪れ、その実態を取材しています。
中国南部・広西はなぜ「フルーツ王国」と呼ばれるのか
中国は果物生産量で世界をリードしているとされ、その中でも広西チワン族自治区は、ここ6年連続で特に高い生産量を維持してきました。毎年の生産量は3,200万トンを超え、オラマンダリンに代表される柑橘類を中心に、さまざまな果物が栽培されています。
広西産のオラマンダリンなどは、ベトナム、タイ、シンガポールといった近隣のアジアの国々だけでなく、アラブ首長国連邦(UAE)やカナダなど、より遠い地域の市場でも人気を集めています。中国南部の果物が、アジアから中東、さらに北米へと広く流通していることが分かります。
南寧はどうやってフルーツのハブ都市になっているのか
南寧は、こうした「フルーツ王国」広西の中で、果物が集まり、また外へと送り出されるハブとして機能しています。街には、地元産のフルーツだけでなく輸入フルーツも豊富にそろい、消費地であると同時に、物流の中継地点にもなっています。
南寧のハブとしての役割は、大きく次のように整理できます。
- 広西各地の農園で収穫されたフルーツが集まり、選別や包装などを経て出荷される集荷拠点
- 海外から輸入されたフルーツが届き、広西や中国各地へ配送される入口
- ベトナム、タイ、シンガポール、UAE、カナダなど海外市場へ向けて、広西産フルーツが送り出される国際流通の節点
CGTNの沈詩薇記者は、南寧を訪れて現地の市場や流通の現場を歩きながら、なぜこれほど新鮮なフルーツが集まるのか、その背景にある人や仕組みを取材しています。生産者、卸売業者、小売店が密接につながることで、国内外からの果物が効率よく流れるネットワークが形づくられている様子がうかがえます。
「地元産」と「輸入」の両方がそろう街の強み
南寧の特徴は、広西産のフルーツと輸入フルーツの両方が身近に手に入る点です。地元で収穫されたオラマンダリンのような柑橘類と、海外から届くさまざまな果物が同じ市場に並ぶことで、消費者にとって選択肢が広がります。
また、小売りの現場としてだけでなく、輸出入の中継点としても機能することで、地域経済への波及効果も生まれます。果物の生産や販売に関わる雇用が生まれ、輸送や保管など周辺産業も含めて、広西全体に「フルーツ経済圏」が形成されているといえます。
日本の読者にとっての広西・南寧
日本でも、スーパーやコンビニに並ぶ輸入フルーツは身近な存在になっていますが、その背後には、生産地とハブ都市を結ぶ複雑なサプライチェーン(供給網)が広がっています。中国南部の広西と南寧の事例は、アジア域内やそれを超える地域が、食を通じてどのようにつながっているのかを考えるヒントになります。
中国が世界最大の果物生産国として存在感を高める中で、「フルーツ王国」広西と、そのハブ都市・南寧の役割は、今後も重要性を増していきそうです。日々何気なく手に取るフルーツの向こう側に、どのような産地や都市があるのか。一つの例として、南寧から広がる果物の物語をたどってみると、世界のつながりが少し違って見えてくるかもしれません。
Reference(s):
How Nanning serves as a hub in China's 'fruit kingdom' of Guangxi
cgtn.com








