中国春節の大移動、鉄道きっぷ2億枚超 2025年春運のいま
中国本土の春節の帰省ラッシュ「春運(しゅんうん)」で、オンライン鉄道予約プラットフォーム「12306」の販売枚数が2億枚を大きく超えました。2025年の国際ニュースを読み解くうえで、世界最大級の人の移動がどのように起きているのかを、日本語で整理してみます。
2億1,400万枚超えた「春運」鉄道きっぷ
中国本土の鉄道予約プラットフォーム「12306」では、春節の帰省ラッシュである2025年の春運期間中、ある月曜日の午前9時時点で2億1,400万枚(214百万枚)の鉄道きっぷが販売されたと、中国の鉄道当局が明らかにしています。
オンラインでの一元的な予約管理により、膨大な移動需要が一気に可視化されていることがうかがえます。数字だけを見ると実感しにくいですが、中国本土の人口規模を背景に、短期間でこれだけの人が長距離移動するというスケールの大きさが伝わってきます。
1日1,345万人が移動 臨時列車862本を追加
春運期間7日目の月曜日には、中国本土全土でおよそ1,345万人分の鉄道利用が見込まれました。これに対応するため、中国国家鉄路集団(China State Railway Group)は、通常のダイヤに加えて862本の列車を増発し、混雑緩和と輸送力の確保を図りました。
日本でも年末年始や大型連休の臨時列車はおなじみですが、1日あたり1,300万人超という規模になると、増発本数も桁違いです。鉄道網の運行管理や安全確保に、きわめて高度な調整が求められていることが分かります。
春節の「春運」とは? 世界最大級の人の移動
春運は、中国本土で旧正月(春節)前後に発生する大規模な移動現象を指します。人々がふるさとに戻ったり、観光や仕事で移動したりすることで、「地球上で最大の人口移動」とも呼ばれています。
日本の帰省ラッシュと比較すると、その対象人口も移動距離もはるかに大きく、鉄道・道路・航空などあらゆる交通インフラが総動員されます。今回の鉄道きっぷ2億1,400万枚という数字は、その一部を映し出したものにすぎません。
2025年春運の期間:1月14日〜2月22日
2025年の春運は、1月14日に始まり、2月22日まで続きました。およそ1か月以上にわたり、中国本土各地で帰省とUターン、旅行や出張などの移動が集中したことになります。
期間中、オンライン予約プラットフォームである「12306」を通じて販売されるきっぷの枚数は刻々と増え続け、鉄道当局は需要のピークを見極めながら、臨時列車の追加や編成増強などで対応したとみられます。
ユネスコ無形文化遺産登録後、初めての春運
今回の春運は、春節がユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産リストに登録された翌年にあたるタイミングでもありました。2024年12月に春節が無形文化遺産に登録されて以降、初めて迎えた春節シーズンです。
ユネスコの無形文化遺産は、祭礼や伝統芸能、慣習など、形のない文化を次世代に受け継ぐための国際的な枠組みです。春節は、中国本土だけでなく、世界各地の華人コミュニティに広がる文化行事でもあり、その価値があらためて国際的に評価された形となりました。
数字から見える「春運」のインパクト
主要ポイントを整理
- オンライン鉄道予約「12306」で、2億1,400万枚のきっぷが販売
- 春運期間7日目の1日で、約1,345万人の鉄道利用が見込まれた
- 需要増に対応するため、862本の臨時列車を運行
- 春節は2024年12月にユネスコ無形文化遺産に登録され、2025年は登録後初の春運となった
これらの数字は、単なる交通統計にとどまりません。短期間にこれだけの人が移動することは、地域経済や観光産業、物流にとって大きなインパクトを持ちます。また、オンライン予約システムの安定運用や、駅・車両での秩序ある利用を支える社会的な協調も不可欠です。
日本の読者にとっての意味
日本にいると、中国本土の春節はどこか遠い出来事のように感じられるかもしれません。しかし、2億枚を超える鉄道きっぷの動きは、世界の移動需要やデジタルプラットフォームの活用がどこまで進んでいるかを示す、一つの具体的な指標でもあります。
大量移動をどう安全に、効率的に、そして文化的な行事と両立させるのか。これは中国本土だけでなく、観光立国や大都市圏を抱える多くの国や地域に共通するテーマです。日本の大型連休や帰省ラッシュのあり方を考えるうえでも、春運の数字は一つの参考材料になりそうです。
国際ニュースを日本語でたどりながら、数字の大きさに驚くだけでなく、その背景にある社会や文化の姿を一緒に想像してみることが、これからの時代のニュースの読み方と言えるのではないでしょうか。
Reference(s):
Over 200 mln train tickets sold for 2025 Spring Festival travel rush
cgtn.com








