中国春節の春運で1日2.5億人移動 2025年の旅行ラッシュを数字で読む
2025年初め、中国の春節(旧正月)に合わせた大規模な移動「春運(しゅんうん、chunyun)」で、期間10日目の木曜日に推計2億5,657万人が中国各地を移動しました。
1日で2億5,657万人が移動
2025年春運の特別対策チームの交通当局が公表したデータによると、この木曜日の地域をまたぐ移動回数は2億5,657万件に達しました。交通手段ごとの内訳は次の通りです。
- 鉄道:延べ1,320万人
- 高速道路:延べ2億4,031万人
- 水運:延べ68万人
- 民間航空:延べ238万人
前日(水曜日)の地域間移動は2億3,385万5,000件で、前日比1.4%増、前年同日比では14.9%増となりました。統計からは、移動需要が前年よりも力強く伸びている様子がうかがえます。
春運とは?家族の再会を支える大移動
春運は、春節に合わせて毎年行われる大規模な旅行・帰省ラッシュを指す言葉です。この時期は、多くの人がふるさとに戻って家族と再会するため、交通需要が一年で最も高まります。
中国では、都市部で働く人が地方の出身地に帰るケースも多く、春運は家族のつながりを保つうえで欠かせない社会的イベントでもあります。一方で、膨大な人数の移動を安全かつ円滑にさばくことは、交通当局にとって大きな課題となります。
春運2025は1月14日〜2月22日、延べ約90億人の移動に
春運期間は2025年1月14日から2月22日までの40日間とされています。春運開始前の12月末に開かれた全国テレビ会議では、この期間中に中国全体で約90億件の地域間移動が見込まれると報告されました。前年と比べると7%の増加に当たります。
ここで示されている数字は「延べ人数」に近い概念で、同じ人が複数回移動した場合も回数分をカウントしたものです。それでも、90億という規模から、春節シーズンの移動需要がいかに膨大かがイメージできます。
UNESCO無形文化遺産登録後、初めての春運
春運2025には、文化面での意味合いもありました。直前の12月に、春節が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産リストに登録されており、2025年の春運はその登録後初めて迎える春節シーズンとなったためです。
春節はこれまでも中国の人々にとって最も重要な祝日のひとつでしたが、無形文化遺産として位置付けられたことで、その文化的価値が国際的にも改めて認められた形です。家族と過ごす時間を大切にするという春節の過ごし方が、巨大な移動の数字の背景にあります。
数字から見える2025年の中国社会
今回のデータからは、次のようなポイントが読み取れます。
- 前年よりも2桁近い割合で移動が増えており、春節の帰省・旅行の活発さが続いている
- 高速道路による移動が圧倒的に多い一方で、鉄道や航空、水運も重要な役割を担っている
- 数億人規模の移動を支えるため、交通インフラと運行管理の継続的な強化が欠かせない
2025年の春運の数字は、一見ただの統計のように見えますが、その背後には家族の再会を願う人々の思いや、広大な国土をつなぐ交通網の姿があります。今後、人口構造や働き方の変化、デジタル化の進展とともに、春運のかたちがどのように変わっていくのか。2026年以降の動きにも注目していきたいところです。
Reference(s):
Over 250m trips expected on Day 10 of Spring Festival travel rush
cgtn.com







