国際ニュース:元豪州首相顧問「世界はもう米国待ちではない」 video poster
リード:世界はもう「米国待ち」ではない?
国際ニュースとしての視点から見ると、いま世界は複数の課題や不確実性に直面しながらも、自ら前に進もうとしています。元オーストラリア首相ケビン・ラッド氏の顧問であり、クイーンズランド工科大学の客員教授でもあるワーウィック・パウエル氏は、メディアのCGTNに対し、世界の多くの国や地域は十分に成熟しており、米国が自らの進む道を決めるのをただ待つことはしないという見方を示しました。
元豪州首相顧問・パウエル氏のメッセージ
パウエル氏は、世界の「残りの部分」は、米国の動向を様子見するだけの受け身の存在ではないと指摘します。各国はそれぞれの優先課題を抱えつつも、前に進み続けるだけの主体性と判断力を持っているという認識です。この発言は、国際秩序を一国中心で捉える見方から、より分散した、多極的な現実へと視点を移すよう促すものだといえます。
「十分に成熟した世界」とは何か
では、パウエル氏の言う「十分に成熟した世界」とは何を意味するのでしょうか。同氏は、世界は自らが適切だと考える形で問題に対処する能力をすでに持っていると述べています。その土台として、次の三つを挙げています。
- 課題解決に役立つさまざまな技術
- それを活用する人材とノウハウ(経験知)
- プロジェクトを動かすための資金力
これらが組み合わさることで、各地域は外部の指示を待たずに、自分たちのペースとやり方で政策やプロジェクトを設計し、実行できるようになっているという見方です。
地域の多国間プラットフォームが鍵に
パウエル氏はさらに、貿易を行う国々は「回り道」や新たな制度を生み出し、地域レベルで新しい多国間プラットフォームを構築していくだろうと述べています。これは、従来の枠組みにとらわれず、地域同士が協力して新たなルールや仕組みをつくる動きが強まるという予測です。
こうした流れは、次のような変化をもたらすと見られます。
- 各国が自らに合ったルールや協力の形を工夫する
- 地域ごとの新しい枠組みが生まれ、選択肢が増える
- 地域内外の貿易や資本の流れが活発化し、経済発展を後押しする
パウエル氏によれば、これらの動きによって、世界経済は不確実性の中でも前進を続けることができるとされています。
日本とアジアの読者への示唆
この見方は、日本やアジアの読者にとってどのような意味を持つのでしょうか。国際ニュースを日常的に追う立場からは、次のようなポイントが示唆されます。
- 国際秩序の重心が、一つの大国だけに置かれているわけではない現実を意識すること。
- 地域レベルの貿易や投資の動きが、今後の経済環境を左右する可能性が高いこと。
- テクノロジー、人材、資金といった自らの強みをどう組み合わせるかが、企業や社会の競争力に直結すること。
世界が「十分に成熟」しているというパウエル氏の指摘は、日本を含むアジアの国々もまた、受け身ではなく主体的にルールづくりや協力の形を選び取る段階にあるのだという示唆として読むことができます。
これからの国際ニュースの読み方
不確実性が高まる中、国際ニュースを見るとき、私たちはつい大国の動きだけに注目しがちです。しかし、パウエル氏のコメントは、視野を少し広げて、地域ごとの取り組みや新しい多国間プラットフォームの形成にも目を向けてみようと呼びかけています。
どの国が「主役」かを問うのではなく、複数の地域がそれぞれの強みを持ち寄りながら、どのように協力や競争をしていくのか。そうした視点でニュースを追うことで、世界の動きが立体的に見えてくるはずです。
Reference(s):
Former Australian PM's advisor: World today sufficiently mature
cgtn.com








