インド中銀が2020年以来の利下げ 成長減速で政策金利6.25%に
インド準備銀行(RBI)が2020年5月以来となる利下げに踏み切りました。成長減速が鮮明になるなか、政策金利を6.5%から6.25%へ引き下げ、景気テコ入れを図ります。
25ベーシスポイントの利下げ、その意味は
インドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)の金融政策委員会(MPC)は金曜日、主要な政策金利であるレポレート(商業銀行がRBIから短期で資金を借りる際の金利)を25ベーシスポイント(0.25%)引き下げ、6.5%から6.25%としました。RBIが利下げに動くのは2020年5月以来、およそ5年ぶりです。
今回の会合では、物価と成長の両方を重視する「中立」の金融政策スタンスは維持されています。つまり、インフレを強く刺激しすぎない範囲で、緩やかな景気支援を続ける方針です。
成長率5.4%と減速するインド経済
今回の利下げの背景には、インド経済の成長ペースが想定より弱いことがあります。2024年7〜9月期の実質GDP成長率は5.4%と、市場が期待していた水準を下回りました。
今後の動向を占ううえで重要となる2024年10〜12月期のGDP統計は、月内にも公表される予定です。RBIは、その結果を見極めながら追加の政策対応が必要かどうかを判断していくとみられます。
マロートラ新総裁「成長と物価の両立へ政策余地」
金融政策決定後、就任したばかりのサンジャイ・マロートラRBI総裁は声明で、現在の「成長とインフレのバランス」によって、中銀が成長を支えるために利下げを行う余地が生まれたと説明しました。
ただし、マロートラ総裁は、今回の成長率は2023〜2024年度に記録した8.2%という高い伸びと比べると依然として低い水準にとどまっている、と慎重な見方も示しています。
さらに総裁は、世界的な金融市場の変動や、貿易政策をめぐる不透明感、そして異常気象を含む悪天候が、今後の成長とインフレ見通しにとってリスク要因だと指摘しました。
インド、そして世界経済への示唆
インドは近年、高い成長率と人口の多さから、世界経済の重要な成長エンジンとして注目されてきました。今回の利下げは、そのインド経済が減速するなかでも持続的な成長軌道を維持できるかどうかを占う試金石となります。
- 金利引き下げは、企業の資金調達コストを下げ、投資を促す効果が期待されます。
- 家計にとっても、ローン金利の低下を通じて消費の下支えになる可能性があります。
- 一方で、景気を下支えしつつインフレを抑え込めるかどうかが、今後のRBIの難しい舵取りとなります。
日本を含む海外の投資家にとっても、インドの金融政策は新興国市場への資金配分を考えるうえで重要な指標です。今回の利下げは、インドが成長重視の姿勢を強めているサインとして受け止められそうです。
これから注目したいポイント
今後数カ月で注目したいのは、次のような点です。
- 10〜12月期のGDP統計が、5%台半ばの成長からどこまで持ち直すか
- 物価動向が落ち着いたままか、それとも気候要因などで再び上振れするか
- RBIが追加利下げに踏み切るのか、それとも今回の1回で様子を見るのか
インドの金融政策は、国内だけでなくアジア全体の資金の流れや、世界経済のリスク認識にも影響を与えます。今後のデータとRBIのメッセージを丁寧に追っていくことが、インド経済を理解する近道になりそうです。
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Reference(s):
India's RBI announces first rate cut since 2020 amid slowing growth
cgtn.com








