米飲料・自動車業界に25%関税の波紋 トランプ政権の鉄鋼・アルミ政策 video poster
米飲料・自動車メーカーが25%関税に身構える
米国の国際ニュースとして大きな注目を集めているのが、ドナルド・トランプ米大統領による鉄鋼とアルミニウムの輸入に対する25%の関税です。この新たな関税は、缶飲料や自動車の価格を押し上げる可能性があり、米国の飲料・自動車業界が警戒を強めています。
ここ数日、コカ・コーラとフォードのCEOが相次いで関税について発言しており、企業側が具体的な影響を慎重に見極めようとしていることがうかがえます。
何が変わるのか:鉄鋼・アルミへの25%関税
今回の措置は、鉄鋼やアルミニウムを米国に輸入する際に、従来よりも25%高い関税を課すというものです。関税は輸入品にかかる「税金」のようなもので、最終的には多くの場合、製造コストの上昇として企業の負担になります。
鉄鋼とアルミニウムは、現代の製造業にとって欠かせない素材です。自動車の車体や部品、飲料缶、さまざまな機械や建材に広く使われており、関税は幅広い産業に影響を及ぼす可能性があります。
飲料業界への影響:コカ・コーラの視線
炭酸飲料やジュースなどを手がける飲料メーカーにとって、アルミ缶は最も重要な容器の一つです。アルミへの関税が上がれば、缶1本あたりのコストもじわじわと上昇することになります。
コカ・コーラのCEOは、ここ数日の発言の中で、関税による原材料コストの上昇が無視できない課題になりつつあると指摘しています。企業としては、次のような選択を迫られる可能性があります。
- 飲料価格に一部を転嫁し、店頭価格を引き上げる
- 缶以外の容器を増やすなど、商品構成を見直す
- 他のコスト削減で吸収し、値上げをできるだけ抑える
どの選択肢を取るにせよ、消費者にとっては「いつ、どの程度の値上げとして現れるのか」が関心事になりそうです。
自動車産業への影響:フォードの懸念
自動車メーカーにとって、鉄鋼とアルミは車体やフレーム、エンジン部品などに広く使われる基幹素材です。関税によってこれらの素材価格が上がれば、自動車1台あたりの生産コストも増加します。
フォードのCEOは、関税が長期化すれば企業の収益にマイナスの影響が出かねないと警戒しており、コスト増にどのように対応するかが大きなテーマになっています。考えられる動きとしては、
- 新車価格の引き上げによるコスト転嫁
- 車種ラインアップの見直しや高付加価値モデルへのシフト
- 調達先やサプライチェーンの再検討
ただし、自動車は高額商品であり、価格の数%の変化でも販売に影響が出る可能性があります。企業は「値上げ」と「販売減」のバランスを慎重に見極める必要があります。
消費者・雇用への波及:静かなプレッシャー
関税は直接的には企業にかかるものですが、最終的には消費者や働き手にも影響が及ぶ可能性があります。飲料や自動車の価格が上がれば、家計の負担は重くなります。
一方で、企業がコスト増を吸収しようとすれば、投資の抑制やコスト削減が進むおそれもあります。短期的には目に見えにくいものの、長期的には雇用や賃金にじわじわとプレッシャーがかかる展開も考えられます。
これからの注目ポイント
2025年12月現在、トランプ政権の関税政策は、米国経済だけでなく、世界のサプライチェーンや国際ニュースの焦点にもなりつつあります。日本の読者にとっても、自動車や飲料の価格、為替や輸入物価を通じて無関係とは言えません。
今後、特に注目したいポイントは次のとおりです。
- コカ・コーラやフォードなど大手企業が、実際にいつ、どの程度の値上げを行うのか
- 関税を受けて、企業が生産拠点や調達先をどのように見直すのか
- 関税の対象や税率がさらに拡大・変更されるのか、それとも見直されるのか
飲料1本、車1台の値札の裏側で、どのような政治と経済の力学が働いているのか。ニュースの見出しだけでなく、その背景にある構造にも目を向けることで、今回の関税問題をより立体的に理解することができそうです。
Reference(s):
cgtn.com








