中国、EUにEV反補助金問題で歩み寄り要請 対話での早期解決めざす
中国が欧州連合(EU)による中国製電気自動車(EV)への反補助金案件を巡り、対話と協議を通じた「歩み寄り」をEU側に呼びかけています。中欧関係が外交関係樹立50周年を迎える2025年、グリーン産業を軸にした協力と貿易摩擦の調整が改めて問われています。
中国、EUに対話による解決を呼びかけ
中国商務部の報道官・何亜東氏は、木曜日に行われた記者会見で、EUが中国製EVを対象とする反補助金案件について、中国側と「折り合いをつける」ための具体的な行動を取ることへの期待を示しました。
何氏は、この案件が中国と欧州の双方で幅広い関心を呼んでいると指摘したうえで、中国はこれまでも一貫して対話と協議を通じた解決に最大限努めてきたと説明しました。そのうえで、EU側も産業界の声に耳を傾けるべきだと述べています。
また両者は、実務性とバランスの原則に従い、互いの合理的な懸念を考慮しながら交渉を進め、生産的な結果を目指すべきだと強調しました。中国側は、欧州側との交渉を前に進める用意があることを改めて示した形です。
欧州自動車業界も「迅速な解決」を期待
中国の王文濤商務部長と、欧州自動車工業会(ACEA)会長でメルセデス・ベンツ・グループの取締役会会長でもあるオラ・ケレニウス氏は、金曜日にビデオ会議形式で協議しました。
ケレニウス氏はこの中で、欧州の自動車産業として、意見の違いを対話と協議を通じて速やかに解消することを支持し、その実現を強く期待していると改めて表明しました。反補助金案件が、政府間だけでなく産業界にとっても切実な関心事となっていることがうかがえます。
強い共生関係とグリーン産業の協力
何氏は、中国とEUが重要な貿易パートナーであり、経済・貿易面で補完的かつ互恵的な関係を築いてきたと説明しました。両者の協力は、相互に依存し合う「強い共生関係」を形成していると評価しています。
さらに、2025年が中国とEUの外交関係樹立50周年という節目の年にあたることを指摘し、中国としては電気自動車を含むグリーン産業分野での協力を拡大したい考えを示しました。そのうえで、貿易摩擦については、対話と協議を通じて対応していく姿勢を強調しました。
反補助金案件が映すもの
反補助金案件とは、ある国や地域に輸入される製品が、輸出側の政府などからの補助によって不当に安い価格になっていないかを調べる仕組みです。調査の結果によっては、追加関税の導入や、関係者間での合意形成が検討されることもあります。
一方で、電気自動車や再生可能エネルギーといったグリーン産業は、気候変動対策や産業転換を進めるうえで欠かせない分野でもあります。今回の中国とEUのやり取りは、貿易上の懸念と、長期的な環境・産業政策の目標をどのように両立させるのかという問いを浮かび上がらせています。
今後の交渉では、次のような点が焦点になりそうです。
- 中国とEUが互いの「合理的な懸念」をどこまで具体的に共有できるか
- 貿易救済措置と、グリーン産業の発展を後押しする政策とのバランスをどう取るか
- 産業界の声を、政策決定のプロセスにどのように反映させていくか
ポイントで振り返る
- 中国は、EUによる中国製EVへの反補助金案件で、対話と協議を通じた「歩み寄り」を要請している
- 欧州自動車業界も、対話による迅速な解決を支持し、強く期待している
- 中国とEUは補完的で互恵的な経済関係を持ち、強い共生関係を築いてきた
- 外交関係樹立50周年にあたる2025年、中国はEVなどグリーン産業の協力拡大と、対話による貿易摩擦の解消を目指している
Reference(s):
China hopes EU will meet country halfway on anti-subsidy case
cgtn.com








