中国、米「America First Investment Policy」に反発 投資規制の影響とは
米中の経済・貿易関係をめぐり、新たな摩擦が表面化しています。中国国際貿易促進委員会(CCPIT)は今週、米国の「America First Investment Policy」メモに対し、両国間の投資や貿易を不当に制限するものだとして強い懸念を表明しました。
月曜日に中国側が強く反発
CCPITの報道官は今週月曜日、米国が国家安全保障の概念を「行き過ぎて拡大」し、米中間の経済・貿易交流を妨げているとして、中国のビジネス界は強く反対していると述べました。
この発言は、米国の「America First Investment Policy」メモに関する質問に答える形で行われました。報道官は、こうした動きが米中企業の通常のビジネスを損ない、国際的な経済・貿易秩序を揺るがしかねないと警告しています。
「America First Investment Policy」メモの中身
土曜日にドナルド・トランプ米大統領が署名した「America First Investment Policy」メモでは、米国は「必要なあらゆる法的手段」を用いて、中国と関係のある個人や企業による投資を制限する方針を示しました。
制限の対象となるのは、次のような分野です。
- テクノロジー
- 重要インフラ
- ヘルスケア
- 農業
- エネルギー
- 原材料
- その他の戦略的分野
CCPITによると、米国は中国から米国への投資を制限するだけでなく、中国への投資についても経済制裁や金融監査を通じて管理を強化しようとしています。対象となるのは、産業分野の範囲だけでなく、投資の形態や資金の出所などにも及ぶと指摘しています。
中国側の懸念:サプライチェーンへの打撃
CCPITの報道官は、これらの措置が実際に実行されれば、「通常のビジネス活動に深刻な影響を与え、国際的な経済・貿易秩序を損ない、世界の産業・サプライチェーンの安全と安定を乱す」と強い表現で懸念を示しました。
現在、多くの企業は、研究開発、製造、調達、販売を国境をまたいで展開しています。特にテクノロジーやエネルギーなどの分野では、米中双方の資本や技術が複雑に結びついており、投資の流れに大きな制約がかかれば、企業の戦略見直しを迫られる可能性があります。
米国側に「市場原理の尊重」を要求
報道官は米国側に対し、市場経済の法則と公正な競争の原則を尊重し、経済・貿易分野における「国家安全保障」の境界を明確にするよう求めました。また、中国と米国の間の双方向投資への制限を解除し、両国のビジネス界にとって「互恵・ウィンウィン」となる協力環境を整えるべきだと訴えています。
2025年の視点:何を読み取るべきか
2025年12月の時点で、この動きは米中関係の中で「安全保障」と「経済」をどう線引きするのかという根本的な問いを改めて突きつけています。国家安全保障を理由とした規制は、短期的にはリスク管理の手段として支持を集めやすい一方で、長期的にはイノベーションや国際協力を萎縮させる可能性もあります。
今回のやり取りから、次のようなポイントが浮かび上がります。
- 安全保障を理由とする投資規制が、今後どこまで広がるのか。
- 「戦略的分野」とされるテクノロジーやインフラの範囲が、どのように線引きされるのか。
- 米中の緊張が、第三国や多国籍企業のサプライチェーン戦略にどのような影響を及ぼすのか。
日本を含む各国の企業や投資家にとっても、米中間の規制強化はビジネス環境を左右する重要なファクターです。短く伝えられるニュースの背後で、どのような価値観やリスクの判断が働いているのかを意識しておくことが、これからの意思決定に役立つかもしれません。
Reference(s):
China slams U.S. restrictions on bilateral trade, investment
cgtn.com








