ブラインドボックス配信者が映す越境ECとWander Lens 2025 video poster
リード:ブラインドボックスと越境ECがつなぐ世界
2024年の中国政府の政府活動報告で、越境EC(クロスボーダー・イーコマース)が11年連続で重点分野として取り上げられました。急成長するこの国際ニュースの現場を、英語のライブ配信で日々伝えているのが、ブラインドボックスを扱う配信ホストのGeng Luさんです。
小さな箱を開けるドキドキと、画面越しに世界中とつながるワクワク。その交点に、いまの越境ECの姿が凝縮されています。
2024年、「越境EC」が中国政府報告で11年連続のキーワードに
2024年の政府活動報告では、越境ECが11年連続で取り上げられました。毎年開かれる全国人民代表大会と全国政治協商会議、いわゆる両会で、こうした貿易の新しい形が継続して注目されていることになります。
越境ECは、オンラインの仕組みを通じて国境をまたぐ取引を可能にするビジネスです。報告の中で繰り返し言及されてきたことからも、この分野が中国経済にとって重要な役割を担ってきたことがうかがえます。
政策レベルで支えられてきた越境ECの流れの中で、Geng Luさんのようなライブ配信ホストは、画面の前の視聴者と商品をつなぐ最前線に立っています。
ブラインドボックス配信者・Geng Luさんのスタジオから
今回紹介されているのは、英語でライブ配信を行うGeng Luさんのスタジオです。テーマは、世界中で人気を集めるブラインドボックス。中身が開けるまで分からない小さな箱が、どのようにして世界の視聴者の心をつかんでいるのかを、配信を通じて伝えています。
視聴者は、画面の向こう側で箱が開封される一瞬を一緒に見守ります。「何が出るか分からない」からこそ生まれる驚きや喜びが、コメント欄やリアクションを通じて世界中で共有されていきます。
なぜ「小さな箱」に世界がときめくのか
ブラインドボックスの魅力は、単なる商品ではなく「体験」として消費される点にあります。
- 開封の瞬間に立ち会うライブ感
- レアなアイテムが出るかもしれない期待感
- 同じシリーズを集めるコレクション性
こうした要素が組み合わさることで、視聴者は商品そのものだけでなく、その場の空気や物語ごと受け取ることになります。越境ECの文脈で見ると、ブラインドボックスは、国境を越えて共有される「遊びの文化」の一つだとも言えます。
Wander Lens 2025:カメラ一台がひらく日常の物語
Geng Luさんの配信は、中国の英語メディアが展開するプロジェクト「Wander Lens 2025」の一場面でもあります。このプロジェクトでは、運営側がカメラを郵送し、さまざまな立場の人たちに、レンズ越しに自分の暮らしや仕事の浮き沈みを見せてもらう試みが行われています。
雪をいただく山の稜線から、陽射しの差し込む教室まで。「Light Catchers」と呼ばれる参加者たちは、都市も山も海もまたぎながら、自分の日常の「一瞬」をすくい取るように撮影し、世界と共有しています。
2025年、「Light Catchers」がとらえる世界
2025年現在、「Wander Lens 2025」に集まる映像は、必ずしもドラマチックなシーンばかりではありません。通勤の途中、ふと見上げた空。仕事の合間の一杯のお茶。放課後の教室に差し込む光。そうした何気ない瞬間が、誰かにとっての「知らなかった世界」として届いています。
ブラインドボックスのライブ配信も、同じように「日常の一コマ」を世界と共有する行為だと捉えることができます。違うのは、箱の中身という小さなサプライズが、その入口になっていることです。
越境ECとストーリーテリングが交差する場所
越境ECのライブ配信と「Wander Lens 2025」のような映像プロジェクトは、一見すると分野の違う取り組みに見えます。しかし、両者にはいくつかの共通点があります。
- モノの移動だけでなく、物語が国境を越えていること
- 映像と言葉が、異なる文化の間の共通言語になっていること
- 視聴者が「買い手」や「観客」であると同時に、コミュニティの一員でもあること
こうした視点で見ると、国際ニュースとしての越境ECは、単なる経済トピックにとどまりません。画面越しのやりとりの中に、人びとの価値観や暮らしぶり、世界観の変化が、静かに映し出されています。
日本の視聴者への問いかけ
スマートフォン一つで世界中の配信や動画を見られるいま、日本の視聴者にとっても、越境ECとライブ配信はさらに身近なテーマになりつつあります。
Geng Luさんのブラインドボックス配信や「Wander Lens 2025」の映像に触れるとき、次のような問いを意識してみると、見え方が少し変わるかもしれません。
- この配信や映像の背景に、どんな日常や仕事、感情があるのか
- 自分の消費行動や趣味と、世界のどこかの人の暮らしが、どのようにつながっているのか
- 自分自身がカメラを預かったとしたら、どんな「一瞬」を切り取り、世界に見せたいと思うか
ブラインドボックスという身近なモチーフと、カメラがとらえるささやかな光景。その二つを通じて、2025年の越境ECとグローバルな日常の姿を、あらためて考えてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Unboxing the world: A blind-box livestreamer's global adventure
cgtn.com








