中国の対外貿易は安定? 2025年1〜2月データを読み解く
2025年1〜2月の中国貿易、安定とされた理由とは
2025年の年初2カ月、中国の対外貿易(貨物貿易)は総額6兆5400億元と発表されました。見かけ上は前年同期比1.2%減ですが、安定と評価される背景にはどんな数字の読み方があるのでしょうか。
数字で見る:総額6.54兆元、統計上は1.2%減
中国税関総署によると、2025年1〜2月の貨物貿易総額は6兆5400億元でした。これは前年同期と比べて1.2%の減少です。
一方で、2025年は同じ時期に稼働日が2日少ないという、比較を難しくする要因がありました。こうした要因をならして計算すると、中国の輸出と輸入を合計した貨物貿易は、実質ベースでは前年同期比1.7%増とされています。
輸出は伸び、輸入は減少
項目別に見ると、輸出は全体として堅調でした。輸出額は3兆8800億元で、前年同期比3.4%増となりました。
一方、輸入は前年同期比7.3%減と落ち込みました。輸出と輸入の動きが分かれることで、貿易収支の黒字が拡大している可能性もありますが、その裏側には国内需要の調整や世界的な需要構造の変化など、複数の要因が絡んでいる可能性があります。
地域別:ASEAN・EU・米国・一帯一路向けはプラス
地域別の輸出を見ると、中国の輸出市場の広がりがあらためて浮かび上がります。
- ASEAN向け輸出:前年同期比6.8%増
- EU向け輸出:1.8%増
- 米国向け輸出:3.4%増
- 一帯一路を共同で建設する国々向け輸出:2.4%増
なかでもASEAN向けの伸びが6.8%と比較的高く、東南アジアとの結びつきの強さがあらためて示されています。EUや米国向けもプラス圏を維持しており、中国の輸出先は複数の地域に分散していることがわかります。
安定した貿易が意味するもの
表面的には貿易総額がマイナス成長に見える一方で、稼働日数の違いを調整した実質ベースではプラス成長という今回の統計は、減速と安定のどちらの見方も成り立つ内容です。
ポイントは、輸出全体が伸びていることと、ASEANや一帯一路関連国など新興市場向けが着実に増えていることです。輸入減少の背景には、世界経済の先行き不透明感や企業による在庫調整など、複合的な要因があるとみられます。
日本にとっての含意:サプライチェーンと需要の行方
日本企業にとって、中国の対外貿易の動きは、自社の輸出・投資戦略やサプライチェーンの見直しに直結します。輸出が伸びている地域や分野にどのように関わるのか、逆に輸入減少が続く場合にどのようなリスクと機会が生まれるのかを、丁寧に見ていく必要があります。
2025年のスタート時点で示されたこうした傾向が、その後どのように続いていくのか。年の後半のデータと合わせて振り返ることで、中国と世界経済の関係、日本経済への影響をより立体的に捉えることができそうです。
Reference(s):
cgtn.com








