中国のguzi経済とクジラ保護 ポップカルチャーが動かすビジネスと環境意識 video poster
中国の番組シリーズMEET CHINAの第23回では、新しい消費トレンドと環境保護の現場を通じて、ポップカルチャーがビジネスと社会意識をどう変えつつあるかが描かれています。若者に人気のguzi経済、ミュージアムグッズ、ブライドズクジラの保護という、一見ばらばらなテーマが一つの線でつながります。
番組が映し出すguzi経済とは
番組では、CGTNのリポーターLily Lyuさんが、中国で広がるguzi経済を取材しています。guziは英語のgoodsに由来する言葉で、マンガやアニメ、ゲーム文化を取り入れた個性的なグッズを指し、若い消費者の心をつかむ新しい経済圏として紹介されています。
キャラクターやストーリーに共感したファンが、関連グッズを通じて世界観を日常に取り入れる動きは、日本でもおなじみです。中国でも同様に、ポップカルチャー系グッズが、オンラインを中心に人気を集めている様子が伝えられます。
こうしたguzi経済は、単なる物販にとどまらず、クリエイターや企業が若い世代と対話するための重要な接点になりつつあります。コンテンツの世界観を共有しながら、新しいブランドやサービスへの入り口をつくる役割も担っているといえます。
ミュージアムグッズが文化をいまに結びつける
同じエピソードでは、中国各地の博物館が、古い文化財や歴史的モチーフをもとに現代的なデザインのグッズを生み出している様子も紹介されています。伝統的な文様や美術作品を、日用品や雑貨などのアイテムに落とし込むことで、オンラインを中心に人気の文化系ヒット商品が生まれているとされています。
ミュージアムグッズには、次のような役割が期待されています。
- 文化財や歴史への入口として、若い世代の関心を引きつける
- 入場料だけに頼らない新たな収入源になる
- SNSでの話題づくりを通じて、博物館自体の知名度を高める
番組が伝えるのは、過去の遺産をそのまま保存するだけでなく、現代のデザインやオンライン販売と組み合わせることで、文化を身近なものとして再発見してもらおうという試みです。
広西省涠洲島 ブライドズクジラ保護と観光
エピソード後半では、中国の広西省にある涠洲島で行われているブライドズクジラの保護活動が取り上げられます。海域にすむブライドズクジラを守る取り組みが、観光と結びつきながら、地域の環境意識を高める役割も担っている様子が伝えられています。
観光客にとっては、クジラの存在が島を訪れる大きな魅力になります。一方で、クジラの生息環境を守ることが長期的な観光資源の維持につながるため、保護と観光のバランスが重視されていることが示唆されます。
見る観光から守る観光へ
番組で紹介される涠洲島の事例は、自然の魅力を楽しむことと、その環境を守ることをどのように両立させるかという、世界各地で共通する課題を映し出しています。単に希少な生き物を「見る」だけでなく、その背景にある生態系や保護活動を知ってもらうことで、観光が環境教育の場にもなりうることを示しています。
カルチャーと社会課題をつなぐ中国の動きから見えるもの
guzi経済、ミュージアムグッズ、ブライドズクジラの保護。一見すると別々のテーマですが、第23回のMEET CHINAは、ポップカルチャーや観光といった身近な入口から、文化の継承や環境保護といった社会課題につなげていく流れを丁寧に描いています。
日本でも、地域の歴史やアートを活かしたオリジナルグッズづくりや、自然と共生する観光のあり方を模索する動きが広がりつつあります。中国の事例は、アジアの隣国として、どのように若い世代と対話し、共感をベースにしたビジネスや保護活動を設計できるかを考えるヒントになりそうです。
日常的にマンガやゲーム、動画に親しむデジタルネイティブ世代にとって、カルチャーは単なる娯楽にとどまりません。番組が示すように、その延長線上にビジネスや環境、地域の未来をつくる動きが広がっていることは、これからの国際ニュースを読み解くうえでも、注目しておきたいポイントだといえます。
Reference(s):
cgtn.com







