中国民間経済と香港の役割 ヘンリー・タン氏「スーパー・コネクター」に期待 video poster
2025年の中国の重要政治会議「両会」で、民間経済の成長が引き続き大きなテーマとなっています。香港特別行政区の実業家であり、中国人民政治協商会議第14期全国委員のヘンリー・タン氏は、香港が「スーパー・コネクター」として中国の高度化を後押しできると語りました。
中国の国際メディアCGTNのインタビューでタン氏は、香港が漁業の近代化、産業のアップグレード、国際協力の分野で独自の強みを生かし、自信を持って役割を果たしていくと強調しました。本記事では、その発言が示す意味を日本語で整理します。
両会で問われる民間経済の役割
両会ではここ数年、国有企業だけでなく、民間企業や個人事業を含む民間経済の活力をどう高めるかが議論の中心に置かれています。2025年もその流れは続き、成長と雇用の源泉としての民間経済への期待が改めて示されています。
タン氏の発言は、こうした流れの中で、香港が中国本土の民間経済と世界をつなぐ存在としてどのように機能し得るかを示唆するものと言えます。
香港の「スーパー・コネクター」機能とは
タン氏が用いた「スーパー・コネクター」という言葉は、香港が持つ複数の役割を重ね合わせたイメージです。金融センターとしての顔、貿易や物流のハブとしての機能、そして国際的なビジネス人材が集まる場所としての特性を組み合わせ、中国と世界を結び付ける架け橋になるという考え方です。
香港特別行政区としての制度やルールを生かしつつ、中国本土の企業やプロジェクトに海外の資金・技術・パートナーを呼び込むことができれば、中国経済全体の高度化にも寄与し得ると見ることができます。
漁業近代化・産業アップグレード・国際協力
タン氏が具体的に挙げたのは、次の三つの分野です。
- 漁業の近代化:デジタル技術や環境配慮型の運営を取り入れ、生産性と持続可能性を両立させる取り組み。
- 産業のアップグレード:製造業やサービス産業をより高付加価値な分野へと転換していく動き。
- 国際協力:多国間のビジネスや投資、共同研究などを通じて、中国と各国のつながりを強める枠組み。
香港はこれらの分野で、資金調達、専門サービス、国際ネットワークといった面から支援できるとタン氏は見ています。特に、漁業や製造業の現場と、金融・テクノロジー分野の投資をつなぐ役割が期待されています。
日本から見た香港の位置づけ
日本の読者にとっても、香港の動きは無関係ではありません。香港を経由した中国本土との協力スキームを活用すれば、漁業技術や環境ビジネス、スマート製造などの分野で、日中企業や研究機関が連携しやすくなる可能性があります。
民間経済が重視される2025年の両会の流れと、香港の「スーパー・コネクター」戦略がどう重なっていくのかを追うことは、アジアの経済ダイナミズムを理解するうえで重要な視点になりそうです。
これから注目したいポイント
今後しばらくの間、次の点に注目すると状況が追いやすくなります。
- 香港を経由した新たな投資や協力プロジェクトが、漁業近代化や産業アップグレードの分野でどの程度立ち上がるか。
- 両会で示された民間経済重視の流れが、具体的な制度や支援策としてどのように落とし込まれていくか。
- CGTNなどを通じて発信される香港や中国本土のビジネスリーダーのメッセージが、どの方向性を指し示すのか。
ハッシュタグ「#2025ChinaAgenda」が示すように、2025年は中国にとっても将来の経済構造を見据える節目の年と位置付けられています。香港がその中でどのように存在感を高めていくのか、日本からも丁寧にウォッチしていきたいところです。
Reference(s):
Henry Tan: 'Super connector' Hong Kong can boost China's upgradation
cgtn.com








