米国の対中関税は一方主義と保護主義 中国商務省が批判
米国の対中関税は一方主義と保護主義 中国商務省が批判
国際ニュースとして注目される米中の関税問題で、中国商務省は木曜日、米国が中国製品に積み重ねてきた関税は国家安全保障にも米国産業の支援にもつながらず、一方主義と保護主義、さらにはいじめのような行為を際立たせていると強く批判しました。
WTOはすでにルール違反と判断と説明
中国商務省の何勇倩報道官は会見で、米国が対中輸入品に課している301条関税と、鉄鋼・アルミ製品に課している232条関税について、いずれも世界貿易機関の紛争解決メカニズムによって、多角的な貿易ルールに違反すると判断されていると述べました。
米国が中国に対して追加関税を課すと発表したことについてコメントを求められた際、報道官は、こうした関税措置は米国内で掲げられている国家安全保障の目的にも合致せず、米国の産業保護にも実際には寄与していないと指摘しました。
国家安全保障を名目にした232条関税を改めて批判
特に、鉄鋼やアルミニウム製品に25パーセントの追加関税を課す米国の232条措置について、何報道官は中国側の従来の立場を改めて強調しました。
報道官は、米国が国家安全保障を理由として232条関税を発動していることに対し、中国は一貫して実態としては一方主義と保護主義だと主張していると説明しました。
その上で、中国を含む多くの国がこれらの措置に強く反対しており、米国に対し、鉄鋼とアルミに関する232条措置をできるだけ早く撤回するよう求めると述べ、国際社会と足並みをそろえて米国に是正を促す姿勢を示しました。
301条関税と232条関税とは何か
今回、中国が名指しで批判した301条関税と232条関税は、いずれも米国の国内法に基づく追加関税措置です。
- 301条関税 米通商法301条に基づき、特定の国の貿易慣行が不公正だと判断した場合に、関税引き上げなどの措置をとる枠組み。
- 232条関税 米通商拡大法232条に基づき、輸入が米国の国家安全保障を損なうと認定された場合に、関税や数量制限をかけることを認める仕組み。
中国側は、こうした措置が世界貿易機関のルールよりも米国の国内法を優先させる一方的なやり方であり、多国間主義に反すると繰り返し批判してきました。
米中関係と多国間貿易体制への含意
今回の発言は、米中間で関税をめぐる対立が続く中で、中国が世界貿易機関ルールと多国間貿易体制の重要性をあらためて強調したものといえます。中国商務省は、米国の措置を一方主義や保護主義と位置づけることで、問題を二国間の対立にとどめず、国際ルール全体の問題として訴える姿勢を鮮明にしています。
一方で、米国側はこれまで、自国の安全保障や産業政策の観点から追加関税の必要性を主張してきました。今回、中国が世界貿易機関の判断を引き合いに出しながら批判のトーンを強めたことで、今後の交渉や世界貿易機関改革の議論にも影響が及ぶ可能性があります。
私たちが注目すべきポイント
日本を含む多くの国と地域の企業や消費者にとっても、米中の関税政策はサプライチェーンや物価に影響を与えうる重要なテーマです。
- 米国が関税を維持または拡大するのか、それとも見直すのか
- 中国をはじめ各国が世界貿易機関を通じてどのような対応をとるのか
- 多国間の貿易ルールが、デジタルや安全保障など新しい争点にどう対応していくのか
こうした点をフォローしていくことで、ニュースの一つ一つが、日々のビジネスや生活とどのようにつながっているのかが見えやすくなります。
米中の関税をめぐる動きは、今後も国際ニュースの重要な焦点であり続けそうです。
Reference(s):
China says U.S. tariffs highlight unilateralism, protectionism
cgtn.com








