中国副首相が米企業に協力拡大を要請 ブラックストーン会長と会談
中国の何立峰(He Lifeng)副首相は12月8日、北京の釣魚台国賓館で米投資会社ブラックストーン・グループのスティーブン・シュワルツマン会長と会談し、より多くの米企業と長期資本に対し、中国との互恵的な協力を一段と深めるよう呼びかけました。米中経済・貿易関係の今後を占う動きとして注目されています。
北京で開かれた会談の概要
今回の会談は、米中両国の経済・貿易関係が改めて問われる中で行われました。中国の何立峰副首相は、米企業や長期の投資資本に対し、中国市場での協力を継続・拡大するよう促しました。
報道によると、何副首相は次の点を強調しました。
- 中国は、より多くの米企業と長期資本が中国でのビジネスを深めることを歓迎する
- そうした協力が、米中双方にとって互恵的であり、経済・貿易関係の健全な発展に役立つ
会談の場となったのは、要人外交の舞台として知られる北京の釣魚台国賓館で、中国側が今回の対話を重視している姿勢もうかがえます。
何立峰副首相が語った「前向きなモメンタム」
何副首相は、中国経済の現状について「前向きなモメンタム(勢い)」が示されており、「活力とダイナミズムが一段と解き放たれている」と述べ、中国経済の先行きに自信を示しました。
その背景として、中国が掲げる新たな成長モデルである「新発展パラダイム」の進展を挙げています。
国内循環を軸にした「新発展パラダイム」
何副首相は、中国が進める新たな発展パラダイムについて、国内の経済循環を「主軸」としつつ、国内循環と国際循環が相互に促進し合う構造の形成が加速していると説明しました。
ポイントを整理すると次のようになります。
- 国内市場や国内需要を重視し、内需の拡大を図る
- 同時に、対外開放も維持し、海外との貿易や投資を通じて成長を補完する
- 国内循環と国際循環を組み合わせることで、外部環境の変化にも強い経済構造を目指す
こうした方針の中で、米企業を含む海外企業の投資や事業が、引き続き重要な役割を果たすとの見方が示された形です。
ブラックストーン会長「中国経済に自信」
会談に出席したブラックストーン・グループのシュワルツマン会長は、中国経済の発展に対する自信を表明しました。また、自社として中国市場への関与を引き続き深め、米中の経済・貿易協力の強化に積極的に貢献していく考えを示しました。
ブラックストーンのような大手投資会社は、長期的な視点で資本を投入する「長期資本」の代表的な存在であり、その姿勢は他の米企業や投資家にも一定のメッセージを与える可能性があります。
米中経済・貿易関係にとっての意味
今回の会談は、米中間で経済・貿易をめぐる課題が存在する中でも、ビジネスや投資の対話を続けていく意義を示すものと受け止められます。中国側は、米企業に対し「長期的な視点での関与」と「互恵的な協力」を重ねて訴えました。
この動きが示唆するポイントは、例えば次の通りです。
- 米中間にはさまざまな課題がある一方で、経済・貿易分野での協力余地は依然として大きい
- 長期投資を行う企業にとって、中国市場は依然重要な選択肢になっている
- 政府間の対話に加え、企業レベルの交流が米中関係の安定に一定の役割を果たしうる
日本のビジネスにとっての示唆
日本の企業や投資家にとっても、中国経済や米中関係の行方は、自社の戦略を考える上で無視できないテーマです。今回の会談からは、次のような問いを立てることができるでしょう。
- 米企業が中国市場への関与を続ける中で、日本企業はどのようなポジションを取るのか
- 中国が掲げる「国内循環と国際循環の相互促進」の中で、日本企業にどのようなビジネス機会が生まれうるのか
- 長期的な視点での投資・協力関係をどう設計していくのか
国際ニュースを追うことは、単なる「海外の動き」を知ることにとどまらず、日本のビジネスや働き方を考える材料にもなります。米中の経済対話の一つひとつが、自分たちの選択にどうつながるのかを意識して見ていくことが、これからますます重要になりそうです。
Reference(s):
Vice premier urges more U.S. companies to deepen cooperation in China
cgtn.com








