米国の消費者信頼感が4カ月連続低下 期待指数は12年ぶり水準
米国の消費者心理が冷え込んでいます。2025年3月の米民間調査機関コンファレンス・ボードの調査によると、米国の消費者信頼感指数が4カ月連続で低下し、景気の先行きに対する不安が強まっていることが分かりました。<\/p>
指数は市場の事前予想も下回り、先行きへの期待を示す「期待指数」は約12年ぶりの低水準に落ち込んでいます。米国経済だけでなく、世界の株式市場や為替にも影響しうる動きとして注目されています。<\/p>
何が起きているのか:4カ月連続の低下<\/h2>
コンファレンス・ボードが公表した3月の消費者信頼感指数は92.9となり、市場コンセンサス(予想)の94.2を下回りました。指数の低下は4カ月連続で、米国の家計が景気の現状や先行きに対して慎重さを強めていることを示しています。<\/p>
今回の調査のポイントを整理すると、次のようになります。<\/p>
- 消費者信頼感指数は92.9と、予想の94.2を下回る水準に低下<\/li>
- 4カ月連続の低下で、弱いモメンタムが続いている<\/li>
- 先行きに関する期待指数が大きく落ち込んでいる<\/li>
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「期待」が大きく後退、12年ぶりの低水準<\/h2>
消費者の短期的な見通しを示す期待指数(所得、景気、雇用などの先行きに対する指標)は、3月に前月比9.6ポイント低下し、65.2まで落ち込みました。これは約12年ぶりの低水準であり、景気後退(リセッション)の前兆とされる目安である80を大きく下回っています。<\/p>
コンファレンス・ボードで世界指標担当シニアエコノミストを務めるステファニー・ギシャール氏は、消費者の心理について次のように分析しています。<\/p>
「消費者の期待は特に暗く、将来の景気動向に対する悲観が深まっています。今後の雇用環境への信頼は過去12年で最低の水準に落ち込みました」<\/p>
雇用への不安は、家計が大きな買い物や投資を控える動きにつながりやすく、内需を通じて米国経済全体に波及する可能性があります。<\/p>
個人の家計マインドも悪化<\/h2>
ギシャール氏によると、将来の収入に対する楽観的な見方は「ほぼ消えた」といいます。これは、景気や労働市場に対する懸念が、家計それぞれの生活設計や消費行動にまで浸透し始めていることを意味します。<\/p>
消費者が自分の収入見通しに不安を抱くと、以下のような行動変化が起きやすくなります。<\/p>
- 外食や旅行など、裁量的な支出を抑える<\/li>
- 耐久消費財(自動車や家電など)の購入を先送りする<\/li>
- 貯蓄を優先し、投資やリスク資産への資金配分を減らす<\/li>
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こうした変化が広がると、消費が経済成長を支える力は弱まりやすくなります。<\/p>
株式市場への見方が一転、2023年末以来の「弱気」<\/h2>
今回の調査では、株式市場に対する評価も悪化しました。消費者が株価の先行きについて「弱気」になるのは、2023年末以来のことです。<\/p>
3月時点で「今後1年間で株価が上昇する」と答えた人は全体の37.4%にとどまりました。これは2月から約10ポイント低下し、2024年11月に記録した高水準からは約20ポイントも下がっています。<\/p>
コンファレンス・ボードは、その背景として最近の株式市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)への反応があるとみています。株価の変動が大きくなると、投資経験の浅い個人ほど慎重姿勢を強めやすくなります。<\/p>
調査方法とタイミング<\/h2>
この消費者調査はオンライン形式で実施され、今回公表された速報値は3月19日までに集計された回答に基づいています。つまり、足もとの市場の動きやニュースが、回答者の心理に反映されていると考えられます。<\/p>
日本と世界への含意:何に注目すべきか<\/h2>
米国の消費者信頼感は、世界経済の行方を占ううえで重要な手がかりの一つです。世界最大の消費市場である米国で家計マインドが冷え込めば、輸出や企業業績、金融市場を通じて各国に波及する可能性があります。<\/p>
日本やアジアの投資家・ビジネスパーソンにとって、今回の結果は次のような点で注目されます。<\/p>
- 米国の家計消費が減速すれば、日本企業の輸出や海外売上に影響しうる<\/li>
- 期待指数がリセッションの目安を大きく下回っていることは、景気の先行きリスクが高まっているシグナルになりうる<\/li>
- 株価への期待が下がっていることは、世界の株式市場の投資家心理にも波及する可能性がある<\/li>
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足もとの数字だけで米国経済の行方を断定することはできませんが、消費者の心理が景気の変調をいち早く映し出すことは少なくありません。今後公表される雇用や物価などの経済指標とあわせて、米国の消費者信頼感の動きを継続的に追うことが重要になりそうです。<\/p>
Reference(s):
cgtn.com








