中国で低GI食品ブーム 健康志向と体重管理を後押し video poster
中国で体重管理への関心が高まるなか、血糖値の上昇を抑えやすいとされる低GI食品や、砂糖不使用のシュガーフリー商品が存在感を強めています。現在進行中の政府の3カ年の体重管理キャンペーンとあいまって、「食べ方を変えて健康を守る」動きが広がっています。
体重管理が中国で重要テーマに
近年、中国では生活習慣や働き方の変化にともない、肥満や生活習慣病への不安が高まっています。こうしたなかで、体重管理を「ダイエット」ではなく、健康づくりの一部としてとらえる人が増えています。
背景には、次のような要素があるとみられます。
- 都市部を中心とした座りがちな生活スタイルの拡大
- 外食やテイクアウトの普及による摂取カロリーの増加
- 健康診断での指摘をきっかけにした生活改善ニーズの高まり
こうした流れを受けて、中国政府も体重管理や肥満関連の健康課題を、公衆衛生の重要テーマとして位置づけています。
政府の3カ年キャンペーン:体重管理と肥満対策を後押し
中国政府は、体重管理を支援し、肥満に関連する健康問題に対応するため、大規模な3カ年キャンペーンを打ち出しています。このキャンペーンは、個人の努力だけに頼るのではなく、社会全体で健康的な選択をしやすい環境を整えることを狙いとしています。
具体的には、次のような取り組みが重視されています。
- 食生活に関する啓発や栄養教育の強化
- 運動習慣づくりを支える地域・職場での取り組み
- 食品メーカーによる低糖・低脂質・低GI商品の開発・表示を後押し
- 医療機関や学校と連携した体重管理のサポート体制づくり
この公的な後押しが、消費者の意識変化と市場の動きをさらに加速させているといえます。
低GI・シュガーフリー食品の人気が急上昇
こうした流れのなかで存在感を増しているのが、低GI食品とシュガーフリー食品です。健康志向の高い消費者を中心に、「血糖値を急に上げない」「糖を摂りすぎない」といったキーワードが支持を集めています。
そもそもGIとは?
GI(グリセミック・インデックス)は、食品を食べたあと、血糖値がどれくらい速く、どれくらい上がるかを数値で表した指標です。
- GIが高い食品:血糖値が急上昇しやすい
- GIが低い食品:血糖値の上昇が比較的ゆるやか
血糖値の急激な上下を抑えることは、体重管理や将来的な健康リスクの軽減にもつながるとされており、低GI食品は「続けやすい健康的な食べ方」として注目されています。
どんな商品が選ばれているのか
中国の市場では、さまざまなカテゴリーで低GI・シュガーフリーの波が広がっています。
- 低GIをうたう主食用の米や麺類、パン
- 砂糖不使用、または糖質オフをうたう飲料やヨーグルト
- 甘味料を工夫したチョコレートやスナック菓子
- GI値や糖質量を前面に表示したコンビニ・スーパー向け商品
通勤・通学時にさっと買える飲み物や軽食、仕事の合間にとる間食など、日常のあらゆる場面で「できるだけ血糖値を上げにくい」「砂糖をとりすぎない」選択肢を求める人が増えています。現地を取材したYu Bokun記者の報告でも、若いビジネスパーソンや子育て世代など、幅広い層がこうした商品を手に取っている様子が伝えられています。
食品産業に広がる「健康シフト」の圧力とチャンス
消費者の健康志向が高まることで、中国の食品産業にも変化が生まれています。低GIやシュガーフリーの商品は、単なる一時的なブームではなく、新しい「標準」をつくりつつあるとも言えます。
企業の側から見ると、次のような動きが見られます。
- 原材料や製造方法を見直し、糖質やGI値を抑えた商品開発を進める
- 商品パッケージに糖質量やGIに関する情報を分かりやすく表示する
- オンライン販売ページやプロモーションで「体重管理」「健康」を前面に打ち出す
- 専門家の監修やデータを用いて、商品への信頼感を高める
政府の3カ年キャンペーンが続くなか、健康を軸にした商品やサービスを提供できるかどうかが、食品メーカーや外食産業にとって重要な競争要因になりつつあります。
「ヘルシー」商品の落とし穴も意識したい
一方で、低GIやシュガーフリーといったラベルがついているからといって、必ずしもすべてが「健康的」とは限りません。いくつか注意したいポイントもあります。
- 低GIでも、脂質やカロリーが高い商品は存在する
- 砂糖不使用でも、甘味料や添加物が多い場合がある
- 個々の食品だけでなく、1日全体の食事バランスが重要
本当に健康につながるかどうかを判断するには、「タグ」だけでなく、原材料表示や栄養成分、食べる量や頻度まで含めて考える視点が求められます。
日本の私たちにとってのヒント
中国で進む体重管理キャンペーンと低GI・シュガーフリー商品の広がりは、日本に暮らす私たちにとっても示唆に富んだ動きです。生活習慣病が課題となるのは、日本を含む多くの国と地域で共通しています。
ポイントは、「がまんのダイエット」ではなく、「日々の選択を少しずつ変えていく」という発想です。
- 主食や飲み物を、血糖値を上げにくい選択肢と入れ替えてみる
- 商品ラベルを見る習慣をつけ、糖や脂質のとりすぎを意識する
- 短期的な体重変化ではなく、長期的な健康をゴールに設定する
中国での低GI・シュガーフリーブームは、「健康的な食のトレンド」が単なる流行ではなく、社会全体の仕組みや産業構造まで変えていく可能性を示しています。2025年の今、隣国で起きているこの変化を、自分自身の食生活や働き方を見直すきっかけにしてみるのもよさそうです。
Reference(s):
Low-GI foods sizzle as health-conscious consumers lead the way
cgtn.com








