中国商務省が米国の50%追加関税に反発 国有投資会社はETF買い増しで市場安定へ
リード
米国が中国製品に50%の追加関税を課すと警告するなか、中国商務省が強く反発し、中国の国有投資会社が株式市場の安定に向けてETFの買い増しに動いています。本記事では、国際ニュースとしての米中摩擦の新たな局面と、中国資本市場を支える最新の動きを整理します。
- 米国は中国製品への50%の追加関税を検討
- 中国商務省は「誤りに誤りを重ねるもの」として即時撤回を要求
- 中央匯金など4つの国有投資会社がETF買い増しで市場安定を支援へ
米国の50%追加関税の脅しに中国商務省が反発
国際ニュースとして注目されているのが、米国による中国製品への50%の追加関税の脅しです。中国商務省は火曜日、この動きを厳しく批判しました。
商務省は声明で、この追加関税の脅しは「誤りに誤りを重ねる」ものであり、米国に対し、直ちに誤った行為を是正し、中国製品に課された一方的な関税をすべて撤廃するよう求めました。
あわせて、中国側は、相互尊重に基づく対話を通じて、両国間の対立や意見の相違を解決していきたいとの立場も示しています。米中関係の先行きが読みにくいなかで、対話路線を改めて打ち出した形です。
市場のボラティリティに対応する国有機関の動き
一方で、中国国内の資本市場では、最近の株式市場の変動に対応するため、国家の支えとなる企業や機関が動き始めています。月曜日以降、中国の国有企業や関連機関は、市場の安定化と長期的な発展を目指す重要な措置を次々と発表しました。
これらの取り組みは、主要な金融プレーヤーと監督当局が歩調をそろえ、株式市場の健全な機能を確保しようとする協調的な動きだといえます。特に、株価指数に連動する上場投資信託(ETF)を通じて、市場全体を下支えしようとする姿勢が強調されています。
4大国有投資会社がETF買い増しを表明
具体的には、中国の4つの大手国有投資会社が、ETFの保有比率を高める方針を示しました。名前が挙がっているのは、次の4社です。
- 中央匯金投資有限責任公司(Central Huijin Investment Ltd., 以下、中央匯金)
- 中国誠通控股集団有限公司(China Chengtong Holdings Group)
- 中国国新控股有限責任公司(China Reform Holdings Corporation, China Guoxin)
- 中国電子科技集団有限公司(China Electronics Technology Group Corporation, CETC)
これらの国有投資会社は、ETFの買い増しを通じて資本市場の円滑な運営を維持することを約束しており、短期的な値動きに左右されずに市場全体を支える姿勢を示しています。各社の動きは、株式市場のボラティリティ(価格変動)が高まる局面で、長期的な視点から市場を安定させる役割を担うものと受け止められます。
「市場の安定装置」中央匯金のメッセージ
なかでも、中国資本市場の「安定装置」とみなされている中央匯金は、月曜日に発表した声明で、この役割を今後も積極的に果たしていくと強調しました。
中央匯金は、市場に異常な変動が生じた場合には、必要に応じて断固とした行動を取り、それを抑制する方針を示しています。その一環として、さまざまな投資スタイルにまたがる幅広いETFへの投資を拡大し、投資規模の拡大だけでなく、ポートフォリオのよりバランスの取れた配分にも取り組むとしています。
これは、単に一時的な買い支えにとどまらず、中長期的な視点から市場構造の安定を図るメッセージとも読み取ることができます。
米中摩擦の中で浮かび上がる二つのメッセージ
今回の一連の発表から見えてくるのは、次のような二つのメッセージです。
- 対外的には、米国の関税強化の動きに対し、中国は対話による解決を求めつつ、一方的な関税に反対する姿勢を明確にしていること。
- 国内的には、国有投資会社や機関投資家が連携し、価格変動の高まりに備えて市場の安定と長期発展を重視していること。
国際ニュースとして米中関係をフォローしている読者にとって、今回の動きは、通商摩擦と金融・資本市場政策が密接に結びついている現状を改めて示すものだといえます。
日本の投資家・ビジネスパーソンが押さえたい視点
中国資本市場の動きや米中間の通商摩擦は、日本の投資家や企業にとっても無関係ではありません。特に、
- 中国商務省のメッセージや対話姿勢が、今後の米中交渉のトーンにどう影響するか
- 中央匯金をはじめとする国有投資会社のETF買い増しが、市場の安定感や投資家心理にどのように作用するか
といった点は、国際ニュースやマーケット情報をチェックする際の重要な視点となりそうです。
引き続き、米国の追加関税の行方と、中国の市場安定化策の両方をセットで追っていくことが、2025年のグローバル経済を考えるうえで欠かせないテーマになっていくでしょう。
Reference(s):
Chinese institutions vow to maintain smooth capital market operations
cgtn.com








