米国の対中104%関税で世界市場が乱高下 専門家が金融危機リスクを警告 video poster
米国が今年4月9日、中国からの輸入品に最大104%の関税を発動したことを受け、世界の株式市場が大きく揺れました。Guppytraders.comのCEOであるダリル・ガッピー氏は、CGTNのインタビューで、この関税をめぐる緊張による市場の混乱が、やがて世界的な金融危機へと発展するリスクがあると警告しています。
2025年4月の「104%関税」で何が起きたのか
4月9日に発動された米国の対中関税は、一部の品目で104%という非常に高い水準に達しました。このニュースが伝わると、世界の株式市場ではリスク回避の動きが強まり、株価の乱高下や出来高の急増が見られました。
投資家にとって懸念材料となったのは、関税そのもののインパクトだけでなく、「米中間の貿易摩擦が再び激しくなるのではないか」という先行き不透明感です。ガッピー氏は、市場の不安心理が高まり続ければ、実体経済や金融システムにまで悪影響が広がりうると指摘します。
専門家が懸念する「金融危機」シナリオ
ガッピー氏は、現在の市場の混乱そのものよりも、「連鎖反応」によって危機が深まる可能性に注意を促しています。具体的には、次のようなパスが想定されています。
関税ショックが広がる3つの経路
- 企業収益の圧迫:高関税によってコストが増えれば、企業の利益は縮み、投資や雇用が抑えられます。それが景気の減速につながるおそれがあります。
- 金融市場のストレス:業績悪化への懸念が高まると、企業の資金調達コストが上昇し、社債や融資などの信用市場に不安が波及する可能性があります。
- 投資家心理の悪化:値動きが激しい状況が続くと、短期的な「パニック売り」が出やすくなり、下落が下落を呼ぶ負の連鎖が起こりやすくなります。
こうした経路が重なると、単なる株価調整ではなく、広範囲な信用不安や資金繰りの悪化を伴う「金融危機」へと進むリスクがある、というのがガッピー氏の見立てです。
いま私たちが注目したいポイント
年末のいまも、4月の関税発動が示したように、政策一つで世界の金融市場が大きく揺れる状況は変わっていません。短期の値動きだけに振り回されず、次のような点に目を向けておくことが重要です。
- 実体経済の指標:貿易量、企業収益、失業率など、経済の「足元」を示すデータがどこまで悪化しているか。
- 信用不安の兆し:企業の債務問題や、特定の金融機関への不信感が急速に広がっていないか。
- 各国・地域の政策対応:関税を含む通商政策だけでなく、金融緩和や財政政策など、景気下支えに向けた動きが取られているか。
「読みやすい国際ニュース」から考える
今回の関税をめぐる市場の混乱は、国際ニュースと金融市場が密接に結びついていることを改めて示しました。SNSのタイムラインには価格の急変だけが流れがちですが、その背後では、貿易、企業活動、雇用、金融システムが複雑に絡み合っています。
ガッピー氏の「金融危機に発展しうる」という警告は、恐怖をあおるためではなく、「何が起きているのかを自分の頭で整理しよう」という呼びかけとして受け止めることもできます。ニュースをただ消費するのではなく、仕組みや影響の広がりを考えてみることが、混乱の時代を冷静に生きるためのヒントになりそうです。
Reference(s):
Expert: Market volatility may increase the risk of a financial crisis
cgtn.com








