新トランプ関税に揺れるコロンビア 米国の長年の同盟国が直面する現実 video poster
米国のトランプ政権が新たに導入した関税措置の対象に、ラテンアメリカで長年の同盟国とされるコロンビアも含まれました。何世紀にもわたり政治・経済のパートナー関係を築いてきた国が、なぜ今回も例外とならなかったのか。コロンビア国内では、複雑な受け止めが広がっています。
長年の同盟国コロンビアも関税の例外にならず
コロンビアは、米国にとってラテンアメリカで最も重要な政治・経済の同盟国のひとつとされてきました。安全保障から貿易まで、多くの分野で緊密な協力を続けてきた歴史があります。
それにもかかわらず、今回のトランプ政権による新たな関税措置では、コロンビアは免除されませんでした。関税は、輸入品に追加のコストを課す政策であり、対象国の輸出企業や雇用に直接影響します。同盟関係だからといって、自動的に対象外になるわけではないという現実が、改めて浮き彫りになりました。
移民送還便の合意は「盾」にならなかった
コロンビアは今年1月、米国からの移民送還便を受け入れることで合意していました。これは、米国で身柄を拘束された移民を飛行機で送り返す取り決めで、両国の間でセンシティブなテーマになりがちな移民問題で、コロンビアが米国側に歩み寄った形ともいえます。
しかし、その合意があったにもかかわらず、コロンビアは最新の関税措置から外れることはありませんでした。
- 移民問題での協力が、通商分野では優遇につながらなかった
- 安全保障や移民での協力と、関税など経済政策は切り離して判断されている可能性
同盟国であっても、個別の政策ごとに利害が厳しく計算される時代であることを示す出来事だと受け止めることもできます。
コロンビア国内の反応は「賛否入り混じる」
この関税措置に対し、コロンビア国内の反応は一枚岩ではありません。CGTNのミシェル・ベゲ記者は、現地から多様な声が上がっていると伝えています。
同盟関係への失望と不信感
一部には、長年の同盟国として米国に協力してきたにもかかわらず、通商面で優遇されなかったことへの失望感があります。移民送還便の受け入れに応じるなど、難しい選択をしてきたのに、その見返りが感じられないという不満も生まれやすい状況です。
関税によって米国向け輸出の採算が悪化すれば、中小企業や地方の雇用への影響も懸念されます。特定の産品に依存している地域ほど、将来への不安は強くなりやすいと考えられます。
現実を受け止め、対応策を探る動き
一方で、感情的な反発よりも、現実的な対応を優先しようとする声もあります。関税はあくまで交渉手段のひとつにすぎず、今後の協議次第で条件が変わる可能性もあるからです。
こうした立場からは、次のような課題が意識されています。
- 米国との交渉を通じて、一部品目の関税緩和や除外を目指すこと
- 中長期的には、輸出先の多角化を進め、米国依存度を下げること
- 関税によるコスト増を吸収できるよう、生産性の向上や付加価値の高い産業への転換を図ること
国内でも、対米関係を見直すべきだという意見と、現実を踏まえつつ関係維持を図るべきだという意見が混在しており、それが「賛否入り混じる」反応につながっています。
このニュースから見える、同盟と経済の関係
コロンビアのケースは、同盟関係と経済政策のあいだにある距離を示しています。安全保障や移民などでどれだけ協力していても、関税のような経済措置では、別の論理が優先されることがあるからです。
私たちがこのニュースから考えられるポイントとして、次のような視点があります。
- 同盟国であっても、通商分野では厳しい交渉が行われる可能性がある
- 移民や安全保障など他分野での協力が、必ずしも経済的優遇に結びつくとは限らない
- 一国への依存度が高いほど、関税などの政策変更の影響を受けやすくなる
コロンビアの動向は、米国と深い経済関係を持つ他の国や地域にとっても、決して無関係ではありません。関税が外交・安全保障と結びつく時代に、どのようにバランスを取っていくのか。今後のコロンビアの選択は、国際社会から注目され続けそうです。
Reference(s):
cgtn.com







