中国の新エネルギー車、2025年1〜3月の生産・販売が大幅増
中国の新エネルギー車(NEV)市場が、2025年1〜3月期に生産・販売とも大きく伸びました。国際ニュースとしても、自動車産業と脱炭素の流れを読むうえで重要な動きです。
生産は3.18百万台、前年同期比50.4%増
業界団体の中国汽車工業協会(CAAM)が公表したデータによると、2025年第1四半期の新エネルギー車の生産台数は318万台となり、前年同期から50.4%増加しました。
1年間で約5割増という伸びは、内需の底堅さと、新エネルギー車へのシフトが加速していることを示しています。新エネルギー車(NEV)は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車など、従来のガソリン車に代わる車種を指します。
販売は3.08百万台、全体の4割超を占める
同じ期間の販売台数は308万台で、こちらも前年同期比47.1%増と大きく伸びました。新エネルギー車は、自動車全体の販売台数のうち41.2%を占めたとされています。
つまり、中国の乗用車市場では、販売される車のうちおよそ10台に4台が新エネルギー車という計算になります。数年前まで「一部の先進的な選択肢」と見られていた電動車が、今や市場の主流に近づきつつあることがうかがえます。
日本や世界の自動車産業への意味
中国の新エネルギー車の生産・販売が急増していることは、日本を含む世界の自動車メーカーや部品企業にとっても無関係ではありません。生産規模の拡大は、以下のような影響をもたらす可能性があります。
- 電池など主要部品のコスト低下や、技術開発のスピードアップ
- 充電インフラや電力システムへの投資拡大
- 各国での環境規制・燃費規制の議論への波及
とくに、日本の自動車メーカーにとっては、国内外での電動車戦略を見直す際の重要な参照ポイントとなりそうです。価格帯や車種構成、ソフトウェアやサービスのあり方など、競争軸そのものが変化しつつあります。
数字から読み取れる3つのポイント
1. 成長率そのものの高さ
生産が50.4%増、販売が47.1%増という数字は、成熟しつつある市場としては異例の高さです。新エネルギー車がまだ拡大フェーズにあることを物語っています。
2. 市場構造の変化
販売台数に占める新エネルギー車の比率が41.2%に達したことで、ガソリン車中心だった市場構造が大きく変わりつつあります。今後、政策や消費者ニーズの変化次第では、過半数を新エネルギー車が占める局面も視野に入ってきます。
3. グローバル競争の新たなステージ
生産・販売規模が大きくなるほど、企業は技術開発やブランド力の強化により多くの資源を投じやすくなります。新エネルギー車をめぐる競争は、価格だけでなく、航続距離、充電の利便性、安全性、車内のデジタル体験など、複数の次元で激しさを増していきそうです。
これから何を注視すべきか
今回の統計は2025年第1四半期の動きを示したものですが、新エネルギー車のトレンドを見極めるうえでは、次のような点を継続的に追うことが重要になります。
- 年間を通じた生産・販売の推移と季節要因
- 政策支援や補助金制度の変化
- 電池価格や原材料価格の動向
- 主要メーカーの新モデル投入や価格戦略
新エネルギー車は、自動車ビジネスだけでなく、エネルギーや都市計画、気候変動対策とも深く結びつくテーマです。中国の動向を丁寧にフォローすることは、日本や世界の次の一手を考えるうえでも役立ちます。
Reference(s):
cgtn.com








