中国が米国映画の輸入削減方針、ハリウッド関連株が急落した理由
中国が米国映画の輸入を減らす方針を示したことで、今年4月10日(現地時間)、ディズニーなどハリウッド関連の米メディア株が急落しました。世界第2位の映画市場である中国の動きは、エンタメ産業だけでなく国際関係や投資家心理にも影響を与えています。
4月10日に何が起きたのか
2025年4月10日(現地時間)、米国の主要な映画・メディア企業の株価がそろって下落しました。特にウォルト・ディズニーとワーナー・ブラザース・ディスカバリーの下げ幅が大きく、それぞれ6.79%安、12.53%安となりました。
同日の取引終了時点での主な企業の株価は次のとおりです。
- ウォルト・ディズニー:85.23ドル(前日比6.21ドル安、-6.79%)
- コムキャスト:33.68ドル(1.50ドル安、-4.26%)
- ネットフリックス:921.17ドル(24.30ドル安、-2.57%)
- パラマウント・グローバル:10.92ドル(0.22ドル安、-1.97%)
- ソニーグループ:22.92ドル(0.05ドル安、-0.22%)
いずれも一日で数%規模の下落となっており、中国をめぐるニュースに市場が敏感に反応した様子がうかがえます。
中国、米国映画の輸入を「適度に削減」へ
こうした株価の動きの背景にあるのが、中国による米国映画輸入の見直しです。同じ4月10日、中国は米国から輸入する映画の本数を「適度に減らす」方針を発表しました。
中国映画局の報道官は、この調整は市場原理に沿ったものであり、中国の観客の嗜好を反映したものだと説明しました。そのうえで、米国が最近、中国からの輸入品に対する関税を引き上げていることが、中国の観客の米国映画への関心に影響を与えざるを得ないとの見方を示しています。
また報道官は、世界第2位の映画市場である中国はこれまでも高いレベルの対外開放を掲げてきたとしたうえで、今後は他の国々からより多くの優れた作品を導入し、市場の需要に応えていく方針を強調しました。
なぜハリウッド株がこれほど売られたのか
投資家がハリウッド関連株を一斉に売った背景には、次のような懸念があります。
- 中国市場での上映本数が減ることで、将来の興行収入の伸びが抑えられる可能性がある
- 米国と中国の間で進む関税引き上げなどの動きが、エンタメやメディアといったソフト分野にも波及しつつある
- 米国映画への需要減退が意識されれば、関連ビジネス全体の成長期待が下がりかねない
こうした不透明感が重なった結果、ディズニーやワーナー・ブラザース・ディスカバリーだけでなく、ネットフリックスやパラマウント・グローバルなど他の企業の株価にも売りが広がったとみられます。
中国市場の開放方針と今後の焦点
一方で、中国側は米国映画の輸入本数を減らしつつも、対外開放の姿勢は維持するとしています。世界第2位の映画市場として、他の国々の作品をより多く受け入れる方針を示したことは、グローバルな映画ビジネスの地図にも変化をもたらす可能性があります。
今後の注目ポイントとしては、次のような点が挙げられます。
- 「適度な削減」が実際にどの程度の本数や期間を意味するのか
- 米国以外のどの国・地域の作品が、新たに上映枠を拡大していくのか
- 関税をめぐる米中間の動きが、共同制作や配信サービスなど他のビジネスにも影響を広げるのか
2025年の国際ニュースを振り返ると、映画という文化・エンタメの分野でも、各国の経済政策や外交が密接に結びついていることが見えてきます。日本の視聴者や映画産業にとっても、中国がどの国の作品を重視し、米国映画の位置づけをどう変えていくのかを追いかけることは、今後のビジネスや作品づくりを考えるうえで重要なヒントになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








