145%の輸入関税は容認できない LPG China CEOが訴え video poster
145%という異例の高い輸入関税が、国際ビジネスと消費者にどんな影響を与えるのか。中国で開かれた第5回中国国際消費品博覧会で、LPG Chinaのケニー・リウCEOが「145%の輸入税は全く受け入れられない」と強い危機感を示しました。
リウ氏は、CGTNのインタビューで、米国サプライヤーが関税問題に深く悩まされていると述べたうえで、市場をより開放し、消費者に多くの選択肢を提供する必要があると強調しました。
第5回中国国際消費品博覧会で何が語られたのか
中国で開催された第5回中国国際消費品博覧会は、世界各地の企業が最新の消費財やサービスを紹介する場となっています。その会場で行われたCGTNのインタビューに応じたのが、健康・美容・ウェルネス関連の技術を扱うグローバル企業であるLPG Chinaのケニー・リウCEOです。
リウ氏は、米国サプライヤーが直面している関税の負担について言及し、とりわけ145%という高い輸入関税は「到底受け入れがたい」と指摘しました。こうした負担の大きさが、国際的なビジネスの持続可能性を揺るがしかねないという危機感がにじみます。
145%の輸入関税はどれほど重いのか
145%の関税と言われても、具体的な重さは直感的に分かりにくいかもしれません。仮に原価が100ドルの製品に145%の輸入関税がかかるとします。この場合、関税だけで145ドルが上乗せされ、輸入時点のコストは245ドルになります。実際の販売価格には、ここに物流費や小売マージンなどがさらに加わります。
企業側から見れば、これほどの負担は利益を大きく圧迫し、市場参入そのものを断念せざるをえない水準です。リウ氏が「全く受け入れられない」と表現した背景には、こうした実務的な厳しさがあります。
企業だけでなく消費者にも跳ね返る負担
関税の話は企業向けの専門的な問題のように見えますが、その影響は最終的に消費者にも及びます。リウ氏が市場の開放と消費者の選択肢拡大を強調したのは、その点を踏まえての発言とみられます。
- 高い関税は、企業のコスト増を通じて製品価格の上昇につながる
- 採算が合わず、市場から撤退する企業が増えれば、商品やブランドの選択肢が減る
- 競争が弱まると、イノベーションの速度が落ち、品質やサービスの向上が停滞するおそれがある
つまり、高関税は短期的には特定の産業を守る効果がある一方で、中長期的には価格の上昇と選択肢の縮小という形で、消費者にとっての負担となり得ます。
ビジネスリーダーが求める「開かれた市場」
LPG Chinaのように複数の国や地域で事業を展開する企業にとって、安定的で予見可能な貿易環境は不可欠です。各国の関税が急に引き上げられたり、貿易ルールが頻繁に変わったりすると、サプライチェーン全体の計画が立てにくくなります。
リウ氏が「市場を開放し、消費者にもっと選択肢を」と訴えた背景には、次のような認識があると考えられます。
- 企業同士が公平な条件で競争できる環境があれば、品質や価格の面で消費者が恩恵を受けやすくなる
- 各国の企業が得意分野を生かして協力し合うことで、新しい技術やサービスが生まれやすくなる
- 特定の国や地域に依存しすぎない、多様でしなやかなサプライチェーンを築きやすくなる
高関税そのものをめぐる是非は各国の事情や政策判断に左右されますが、ビジネスの現場からは、消費者の利益と市場の活力をどう両立させるかという視点が強く打ち出されています。
日本の読者への示唆: 価格の裏側を意識する
今回の発言は米国サプライヤーと国際的な関税問題をめぐるものでしたが、日本の私たちにとっても他人事ではありません。日常的に手に取るコスメや健康関連製品、家電やデジタル機器の価格には、為替や物流費だけでなく、各国の関税政策も影響しています。
ネット通販や越境ECが広がる今、私たちは世界中の製品を比較しながら選ぶようになりました。一方で、関税や規制の違いが、目に見えない形で選択肢を狭めている可能性もあります。
145%という数字のインパクトは大きく、「そこまでの負担をかけて何を守り、誰がどのような代償を払うのか」という問いを突きつけています。高関税をめぐる企業の声を手がかりに、価格と品質だけでなく、その裏側にあるルールや構造にも目を向けることが、これからの賢い消費行動につながりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








