中国国際消費品博覧会でタイが存在感 ASEAN市場の可能性とは video poster
2025年に第5回が開催された中国国際消費品博覧会(CICPE)は、世界の消費財ビジネスが集まり、新しい市場機会を探る国際ニュースの重要な舞台になっています。なかでも、ASEANの一員であるタイが、食品からウェルネス製品まで多彩な商品を通じて、ASEAN市場の可能性を中国や世界にアピールしています。
世界の消費財が集まる「中国国際消費品博覧会」とは
中国国際消費品博覧会(CICPE)は、世界各地の企業が自国の消費財を紹介し、新しいビジネスパートナーや消費者とつながるための展示会です。第5回となる今年の博覧会では、タイを含む多くの国と地域の企業が、自社ブランドを前面に出しながら、中国市場とASEAN市場を見据えた商談や情報発信を行っています。
タイの関係者は、この博覧会が中国とASEANをつなぐ「ハブ」として機能しつつあり、ASEAN市場の潜在力を引き出す場になっているとみています。
タイから15社・63ブランドが参加 食品とウェルネスに強み
タイは今年のCICPEに、15の企業からなる合計63ブランドを出展しました。出展ブースでは、タイの強みである食品イノベーションやウェルネス製品、スキンケアやスパ関連の製品が幅広く紹介されています。
- 食品イノベーション:フリーズドライ技術を活用したタイ料理など
- ウェルネス製品:健康志向の高まりに応えるアイテム
- スキンケア・スパ製品:タイ式の癒やしを取り入れたコスメやボディケア
こうしたラインナップは、中国の消費者だけでなく、今後さらに存在感を増すとみられるASEAN市場を意識したものでもあります。
フリーズドライのトムヤムクンとソムタムが象徴する「本場の味×手軽さ」
タイ王国広州総領事館のカジティ・ウィワトワノント総領事は、中国のメディアのインタビューで、タイ企業がフリーズドライのタイ料理を積極的に紹介していると語っています。代表例として挙げられたのが、トムヤムクンやソムタムといった定番メニューです。
フリーズドライは、食品中の水分を飛ばして長期保存を可能にする技術で、調理の手間を減らしつつ、味や香りを保ちやすいのが特徴です。総領事は、これらの製品によって「消費者がどこにいても、本場のタイの味を手軽に楽しめる」点を強調しました。
オンラインでの越境ECや、都市部での忙しいライフスタイルが広がるなか、「本格的なのに簡単」に楽しめるタイ料理は、中国やASEANの新しい消費トレンドとしても注目されそうです。
中国観光客に人気のバードネスト石けんとハーブバーム
今回の博覧会では、タイのウェルネス製品も存在感を示しています。とくに、燕の巣(バードネスト)成分を用いた石けんや、タイ伝統のハーブを配合したバーム(塗り薬)は、中国からタイを訪れる観光客の間で人気のお土産として知られており、CICPEの会場でも注目を集めています。
こうしたウェルネス製品は、「癒やし」や「自己ケア」といった価値観の広がりとも相性が良く、観光土産としての需要だけでなく、日常的な生活用品としての市場拡大も期待されています。博覧会は、観光客としてタイを訪れる前から、こうした製品に触れる機会を提供していると言えます。
ASEAN市場へのゲートウェイとしてのCICPE
第5回中国国際消費品博覧会でのタイ企業の動きは、中国市場に商品を売り込むだけでなく、ASEAN全体の消費市場をどう開いていくかという視点とも結びついています。
中国は巨大な消費市場であると同時に、ASEANとビジネスや物流で密接につながる存在です。その中国で開催されるCICPEは、タイをはじめとするASEAN諸国の企業にとって、以下のような意味を持つ場になりつつあります。
- 中国の消費者にASEANのブランドやライフスタイルを知ってもらう場
- 観光と消費をつなぎ、旅行前後の購買行動を広げるきっかけ
- 将来の共同開発やパートナーシップを探るためのビジネス交流の場
タイの総領事が語るように、フリーズドライ食品やウェルネス製品といった具体的な商品は、ASEAN市場の多様なポテンシャルを象徴しています。第5回CICPEを通じて、タイ企業はその可能性を中国および世界の来場者に示しつつあり、今後のASEANと中国の消費ビジネスの広がりを占う一つの象徴的な動きとなっています。
日本の読者にとっても、こうした国際ニュースは、アジアの消費トレンドやビジネスの方向性を考えるうえでヒントになりそうです。次にタイや中国を訪れたとき、フリーズドライのタイ料理やバードネスト石けんを手に取ってみると、博覧会で生まれた新しいつながりを身近に感じられるかもしれません。
Reference(s):
Thai official: CICPE helping unlock potential of ASEAN market
cgtn.com








