コートジボワールのカカオ農家、米国の21%関税案に不安広がる
世界最大のカカオ生産国コートジボワールで、ここ数年の不作に苦しむ農家たちが、新たな懸念に直面しています。米国がコートジボワール産製品に21%の関税をかける計画を進めているとされ、農家の不安が高まっています。
世界最大のカカオ産地、揺らぐ「命綱」
コートジボワールでは長年、カカオが多くの農家の生活を支える「命綱」となってきました。しかし近年、天候不順や病害の影響で収穫量が落ち込み、すでに経営は厳しさを増しています。
十分な収入を得られず、農家が貯蓄や設備投資に回せるお金は限られています。そうした状況のなかで、新たな関税が加わる可能性は、先行きの見通しをさらに不透明にします。
追い打ちとなる米国の「21%関税案」
現在、コートジボワールのカカオ農家の間で大きな話題となっているのが、トランプ米大統領による関税引き上げの計画です。コートジボワール産の製品に対し、21%の関税を課す案が示されており、西アフリカ諸国の中で最も高い水準とされています。
関税とは、輸入品にかけられる税金のことで、税率が高くなるほど、輸出国側の商品は相手国の市場で売れにくくなりやすいと考えられます。農家にとっては、自分たちが育てたカカオが適正な価格で売れるかどうかに直結する問題です。
農家が恐れていること
高い関税が導入されれば、コートジボワールのカカオ農家には次のような影響が懸念されます。
- カカオや関連製品の輸出価格が上がり、買い手が減る可能性がある
- 収入の先行きが読めず、農地や設備への投資をためらわざるをえなくなる
- すでに天候不順と病害で厳しい家計に、さらなる負担がのしかかる
こうした不安から、農家の間では「これ以上、何が起きるのか」という焦りや戸惑いが広がっています。
国際ニュースとしての意味──私たちの食卓とのつながり
コートジボワールは世界最大のカカオ生産国です。その動きは、国際的なカカオ市場全体に影響しやすく、ひいては世界各地のチョコレート製品の価格や供給にも波及する可能性があります。
日本を含む多くの国・地域の消費者にとって、遠い西アフリカの関税問題は、一見すると自分たちの日常から離れたニュースに見えるかもしれません。しかし、その背景には、私たちが日常的に手に取るお菓子や飲み物の原料を育てる人たちの生活があります。
消費者としてできる小さな一歩
コートジボワールのカカオ農家が直面している課題は、天候不順や病害といった自然条件に、国際政治や貿易政策の変化が重なって複雑になっています。短期間で解決できる単純な問題ではありません。
一方で、ニュースを知る私たちにも、できることはあります。例えば、カカオの産地や生産者への配慮をうたった商品に目を向けてみたり、国際ニュースや関税をめぐる議論の行方を継続的に追いかけたりすることは、小さな一歩かもしれません。
「安くておいしいチョコレート」の裏側で、どのような農家の暮らしとリスクがあるのか。コートジボワールのカカオ農家が直面する現実は、私たちが日々の選択を考え直すきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Struggling Cote d'Ivoire cocoa farmers worried about U.S. tariff plans
cgtn.com








