中国の民営企業が5700万社超え デジタル経済と新ビジネスが牽引
中国の民営企業が5700万社を突破
中国の民営企業数が、2025年3月末時点で5700万社を超えました。民営企業が全企業の9割以上を占めるなか、デジタル経済や新ビジネスが成長を牽引していることが、国家市場監督管理総局(SAMR)の最新データから見えてきます。
数字でみる中国民営企業の拡大
SAMRの統計によると、中国全体の民営企業は3月末時点で5700万社を突破し、全国の全企業数の92.3%を占めています。中国経済における民営企業の存在感が、ますます高まっていることが分かります。
- 民営企業数:5700万社超
- 全企業に占める割合:92.3%
- 2025年1〜3月期に新たに設立された民営企業:197.9万社(前年同期比7.1%増)
新規設立数の伸び率は、過去3年間の平均を上回っており、景気の不透明感が残る中でも、起業のモメンタムが維持されていることを示しています。
デジタル経済と新ビジネスが成長を牽引
今年1〜3月期に設立された民営企業のうち、4割超が新しい技術、製品、ビジネス形態やビジネスモデルに関連する企業でした。特に、インターネットや情報技術サービス分野の民営企業数は、前年同期比18%増と最も速いペースで拡大しています。
- 新技術・新製品・新ビジネス関連が新設民営企業の4割超
- インターネット・情報技術サービスの民営企業数:前年比18%増
- デジタル経済分野で新たに設立された民営企業:27万4000社(新規登録民営企業全体の13.9%)
デジタル化やオンラインサービスへの需要の高まりを背景に、民営企業が積極的にデジタル経済に参入し、新たなサービスやビジネスモデルを生み出している姿が浮かび上がります。
低炭素・グローバル展開で競争力を強化
市場監督当局は、デジタル化だけでなく、低炭素化やグローバル展開を通じて、民営企業が競争力を高めていると指摘しています。環境負荷を抑えつつ生産性を向上させる取り組みや、海外市場への進出を通じて、イノベーションの波が広がっているといえます。
こうした動きは、中国国内だけでなく、アジアや世界のサプライチェーン、技術協力、スタートアップ・エコシステムにも波及効果を与える可能性があります。
政策面での後押し:シンポジウムと法整備
民営企業の拡大を支えているのが、政府による継続的な支援です。今年2月には民営企業に関するハイレベルシンポジウムが開かれ、民営経済への強い支援姿勢が示されました。
さらに、今年3月に公表された政府活動報告では、民営経済に関する法律や規則、政策の着実な実施を進めるとともに、企業との定期的な対話を通じて、現場の課題や懸念の解消に努める方針が打ち出されました。
現在、中国では民営経済促進法の整備も進められており、民営企業が直面する制度的な障壁を取り除き、公平で活力あるビジネス環境をつくることが目指されています。
日本の読者にとっての意味
中国の民営企業が数の面でも質の面でも拡大していることは、日本やアジアのビジネス環境にも少なからず影響を与えます。デジタル経済や低炭素分野でのイノベーションは、協力と競争の両面で新たな関係を生み出す可能性があります。
一方で、政策面での支援や法整備により、民営企業がどこまで安心して投資や研究開発に踏み込めるかは、今後の注目ポイントです。読者にとっては、単なる企業数の増加という数字だけでなく、どの分野でどのようなビジネスが伸びているのかを追いかけることで、中国経済の変化をより立体的に捉えるきっかけになるでしょう。
民営企業がイノベーション、雇用、経済成長をけん引する存在として、今後どのような役割を果たしていくのか。2026年以降の動向も視野に入れつつ、継続的にフォローしていきたいテーマです。
Reference(s):
cgtn.com








