中国の労働節5連休、航空旅客1075万人予測 航空需要は過去最高ペース
中国の民間航空当局は、2025年5月1〜5日の労働節(メーデー)5連休に、国内外の航空旅客が過去最高水準となると見込んでいました。国際ニュースとしても注目されるこの動きは、中国の観光・消費回復の勢いを映す指標の一つです。
労働節5連休で延べ1075万人が空の旅へ
中国民用航空局(CAAC)によると、2025年の労働節5連休期間中、中国全土の航空旅客数は延べ1075万人に達すると予測されました。1日あたりに換算すると、平均215万人が飛行機を利用する計算で、前年(2024年)同時期と比べて約8%の増加となる見通しです。
CAACの尚可佳(シャン・カージア)氏は記者会見で、今年の予測は労働節期間として過去最高水準であり、5連休初日と最終日にあたる5月1日と5日に、1日230万人を超えるピーク需要が発生すると見込んでいると説明しました。
国内需要は4大都市圏と観光地に集中
国内線の需要は、中国本土の4大都市圏を結ぶ主要ルートに集中するとされています。
- 北京・天津・河北エリア
- 長江デルタ(上海周辺)
- 広東・香港・マカオ大湾区
- 成都・重慶エリア
これらの都市圏を結ぶビジネス・観光ルートに加え、西双版納(シーサンパンナ)や麗江など雲南省の人気観光地、チベット自治区のラサなど、地域観光ルートも高い需要が見込まれています。連休を利用した国内旅行が引き続き強いことがうかがえます。
国際線は日本・ROK・東南アジアが人気
国際線の動きも活発です。CAACによると、第2四半期に入ってから、国際航空旅客数は労働節連休のタイミングで最も高い水準に達する見通しです。
人気の渡航先として挙げられているのは、日本、Republic of Korea(ROK、韓国)、そして東南アジア諸国です。観光やビジネスを問わず、近距離の海外旅行ニーズが戻ってきていることが分かります。日本の読者にとっては、中国からの訪日客の動向を読み解く上でも重要なポイントと言えます。
ビザ緩和と税還付が「インバウンド」を後押し
CAACは、訪中および乗り継ぎ客に対するビザ要件の緩和や、空港での税還付手続きの簡素化が進んでいることも強調しました。これにより、外国人観光客の中国への流入が増えつつあり、海外の航空会社も中国路線の運航能力を拡大する動きを見せているとされています。
入国手続きと税還付がスムーズになれば、短期滞在やトランジットを含む訪問のハードルは下がります。アジア域内の人の往来がさらに活発化する可能性もあり、日本や東アジア全体の観光・ビジネスにも波及効果が出てきそうです。
88,000便を計画、臨時便も増加
増え続ける需要に対応するため、航空各社は労働節5連休期間中に合計8万8000便の定期便を計画しました。これは前年と比べて約2.3%の増加にあたります。
さらに、既存の定期便だけでは賄いきれない区間には、臨時便も追加されています。CAACによると、すでに173本の追加便計画が承認されており、こちらは前年同時期比で8%の増加となっています。連休に向けて、航空会社が供給力を細かく調整している様子がうかがえます。
課題は天候リスク 当局は安全運航を要請
一方で、運航面でのリスクも指摘されています。気象当局の予測では、連休期間中、中国各地で高温傾向が見込まれ、これに伴って激しい対流性の気象(局地的な雷雨や突風など)や大雨が発生しやすくなるとされています。
CAACは、航空会社や空港を含むすべての運航関連部門に対し、こうした複雑な気象条件への対応を最優先事項とするよう求めました。具体的には、安全対策の徹底や、悪天候によるリスクの軽減に向けた運航計画の見直し、利用者への情報提供の強化などが呼びかけられています。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の中国の民間航空に関する動きからは、いくつかのポイントが読み取れます。
- 国内外ともに航空需要が増加傾向にあり、中国の観光・消費活動の回復が続いていること
- 日本が人気の海外渡航先として位置づけられており、中長期的に日中間の人の往来が拡大する可能性があること
- 一方で、気象リスクなど安全確保の課題も残されており、当局が慎重な運航を重視していること
中国発の航空需要の変化は、日本の観光業や航空業界にとっても無関係ではありません。今後も、連休シーズンごとの旅客動向や政策の変化を追うことで、アジアの人の流れの全体像がより立体的に見えてきそうです。
Reference(s):
China: Air travel expected to see stable growth in Labor Day holiday
cgtn.com








