中国の貿易証明書発給が14.9%増 RCEP活用が進む【国際ニュース】
中国の貿易証明書発給が14.9%増 RCEP活用が進む第1四半期の動き
中国の全国貿易促進システムが2025年第1四半期(1〜3月)に発給した商業証明書の件数が、前年同期比14.91%増の178万件に達しました。複雑な対外環境が続くなかで、企業が自由貿易協定を積極的に活用し始めている姿が浮かび上がります。
商業証明書178万件、原産地証明は4割超の伸び
発表によると、第1四半期に発給された商業証明書は合計178万件で、前年同期から14.91%増加しました。商業証明書とは、輸出入に関する取引内容や商品の情報を公式に証明する書類で、通関や関税手続きなどで重要な役割を果たします。
このうち、関税の優遇措置などを受けるために必要となる「特恵原産地証明書」は62万1,700件とされ、前年同期比42.67%増と、全体を大きく上回る伸びを示しました。企業が各種の優遇制度を活用して、コスト削減や価格競争力の強化を図っている可能性があります。
RCEP関連の原産地証明も拡大
地域的な包括的経済連携(RCEP)に基づく原産地証明書も、着実に増えています。第1四半期に発給されたRCEP原産地証明書は6万9,160件で、前年同期比27.03%増となりました。
RCEPは自由貿易協定の一つであり、加盟地域内での関税引き下げや貿易手続きの簡素化などを通じて、企業の取引コストを下げることが期待されています。RCEP関連の原産地証明が増えているということは、協定のルールを活用した輸出入が広がっていることを示唆します。
「複雑な外部環境」のなかで協定をどう使うか
China Council for the Promotion of International Trade(中国国際貿易促進委員会)の報道官であるZhao Ping(ジャオ・ピン)氏は、現在の中国の輸出を取り巻く外部環境について「複雑で挑戦的だ」としたうえで、こうした局面でこそ自由貿易協定の活用が重要になると強調しました。
Zhao氏は、中国の対外貿易企業がRCEPを含む自由貿易協定を活用することで、市場を多様化させ、各方面との経済・貿易協力を拡大できると述べています。特定の地域や市場への依存度を下げつつ、新たな顧客やサプライチェーン(供給網)を開拓していく戦略だと言えるでしょう。
数字から見える変化と、私たちへの示唆
今回の数字は、
- 全体の商業証明書が2桁増
- 特恵原産地証明書は4割超の増加
- RCEP関連の原産地証明も3割近い伸び
という三つのポイントで特徴づけられます。
これは、外部環境が厳しさを増す一方で、企業が既存のルールや協定を「攻めの道具」として使い始めていることの表れとも読めます。単に輸出量が増えたかどうかだけでなく、「どの協定をどのように使っているか」という視点から貿易統計を見ることの重要性が増していきそうです。
中国と取引のある海外企業にとっても、こうした制度利用の動きは見逃せません。どの市場で、どの協定を組み合わせると最もメリットが得られるのか——数字の裏側を読み解くことが、これからの国際ビジネス戦略の鍵になりそうです。
Reference(s):
China's Q1 trade certificate issuance surges 14.9% year-on-year
cgtn.com








